【谷家の自己紹介

星コウ:心優しい自閉症の支援級中3

(知的障害あり)

星シュウ:負けず嫌いの通常級小3

(軽度発達遅延)

星私:毎日ぐったりの営業職ワーママ(41)

星夫:かつて問題だらけだった世帯主(52)

 

不定期ですが日常を更新しています。

読んでいただけたら嬉しいです照れ

 

 

 

 

やばい女

 

 

コウが中1のときのお話です。

 

 

 

 

 

 

の続きです。

 

 

 最初からはこちら。

 

 

 

 

 

 

【登場人物】

●冬樹くん:コウと同級生。物静かでほとんど喋らない子。

●冬子さん:冬樹くんの母。一方的に話す威圧的な人。

●翔くん:コウの4才下。うまく喋れないタイプの男の子。

●翔子さん:翔くんの母。

●真美ちゃん:近所に住んでいる。娘の真子ちゃんはコウの1才下で、ダウン症。

 

 

 

 

 第2章【第2話】

 

翔子さんは初めてのランチの席で、

 

終始ご機嫌でした。

 

 

翔くんは1年生の時、

 

真子ちゃんと同じクラスだったそうで、

 

世話好きの真子ちゃんが

 

翔くんの面倒を見ていたことも

 

あったそうです。

 

 

『1年のときに面倒を見てくれた真子ちゃんのママとー、2年のときに面倒を見てくれたコウくんのママとランチできるなんてー、嬉しいー!!』

 

 

 

あぁ…はい…そうですか…滝汗

 

 

真美ちゃんが空気を読んで話題を変えました。

 

 

 

『コウくんコロナ大変だったね。

順調に学校行けてる?』

 

『なんとかね…先輩も同級生もいい子達で泣き笑い

 

 

するとそこで翔子さんは突然。

 

 

『冬樹くんも中学校行けてんの?』

 

と冬樹くんの話を出してきました。

 

 

『えっ?まぁ来てるけど…?』

 

『てか前から思ってたんだけどー』

 

 

 

 
 
 
冬子さんがやばいのは
 
百歩譲ってその通りだとして…。
 
 
なんで冬樹くん?
 
 
 
『冬樹くんって喋らないし動かないしー…まぁうちの翔も喋らないけどー、彼置き物みたいじゃん?
 
 
置き物、という言葉に
 
心がチクッとしました。
 
 

自閉症の特性は人それぞれ。

 

 

8年も自閉症児を育てていて、

 

この人はそんなことも分からないのか。

 

 

 

黙って聞いていると、翔子さんはさらに。

 

 

 

 

 

 

 

私は少なくとも翔子さんよりは、

 

どれだけ冬子さんが悩んで

 

支援級という決断をしたか知っている。

 

 

同じくらい私も悩んだから。

 

 

だからコウと私がバカにされたような

 

気になってしまい、

 

つい言い返しました。

 

 

 

『冬樹くんはコウよりずっと勉強できるよ』

 

『えー、そうなのー?!』

 

 

普通に会話ができるコウと

 

静かな冬樹くん。

 

 

確かに傍から見れば、

 

コウのほうが出来ることのほうが

 

多いように見えます。

 

 

でも冬樹くんはコウより落ち着いてるし、

 

ほっとくとどこに行くか分かんない

 

なんてことも無いし、

 

独り言もありません。

 

 

それを何の関係もない人に、

 

ましてや自分の息子が

 

校庭でズボンを下ろしても何もしない

 

母親には言われたくありませんでした。

 

 

冬樹くんが勉強ができるという事に

 

翔子さんはかなり驚いた様子。

 

 

『え、じゃあ冬樹くんて教育センターの判定は支援級だったのー?』

 

『冬樹くんもコウも支援校判定だよ。

でもコウは支援学校のほうがいいって言われたけど、冬樹くんはそこまで言われてないから』

 

『へぇー。じゃなんでコウは中学の支援級にしたのー?

 

 

思えばこの時に話してしまったのは

 

私のミス。

 

 

…いや、ランチに行ったこと自体が

 

私のミス真顔

 

 

私は吉田先生に支援級を勧められたことを

 

彼女に話してしまったのでした…。

 

 

 

…続きます。

 

 

 

 

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