今年の4月頃のお話です。
の続きです。
授業参観から程なくして行われた、
シュウの個人面談。
この時私は、
去年の担任には提出しなかった
ある書類を持っていました。
それは…。
シュウの発達検査の診断書。
診断書…いや、
性格に言うと、診断書ではありません。
だって、
診断つかなかったんだもん
コウをずっと診てくれている大学病院で
シュウも検査を受けたのが、去年の秋。
IQや、言語力や読解力、説明力、
その他諸々…。
標準の範囲内でした。
ただ、何もないまったくの健常者…
というわけではなく。
・集中力は30分が限度。
それ以降は“もうやめたい”と話していた。
・ここまでやらないともう一回病院に
来ないといけないよ、と話すと
もう一度集中して取り組めた。
・最初は無口だったが、
慣れるとよく話すようになった。
・興味のないものや苦手なものは
とことん嫌がった。
こんなことが書いてありました。
なので、診断はついてないけれど…
・集中力が切れたとき、先生がさりげなく
再集中させることができるように、
学校では前の席が望ましい。
・体が小さく体力が劣るため、
鉛筆で書き続ける作業は
集中力を切らす原因にもなり困難。
PC等を活用すると良いかもしれない。
と、今後のアドバイスも
書かれていました。
なので診断書ではなく
見解書ですかね?
すでに去年の秋にこの見解書は
もらっていましたが、
私は去年の担任には提出しませんでした。
彼女は何も変える気が無かったし、
ゆがんだ解釈をしてもしかしたら
“やっぱり支援級に行ってください”
なんて言われかねないと思ったので。
これは来年の担任に渡そう。
そして彼女じゃなく2年の担任に渡すことで
お前に相談する気は無いんだよ
という、私のささやかな抵抗でもありました。
いざ出陣。
教室に入ると小杉先生は、
『どうもどうも、改めまして小杉です』
と、豪快にペットボトルの水を飲みながら
笑って挨拶してくれました。
『谷シュウの母です。
よろしくお願いします。
早速ですが…お渡ししたいものがあります』
私は机の上に見解書を出しました。
『ん?これは何ですか…?
ちょっと読ませていただきますね…』
その場で黙読を始めた小杉先生。
数分後、顔を上げた小杉先生から
出てきた言葉は、意外な言葉でした。
…続きます。
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