今年の4月頃のお話です。
の続きです。
コウの衝撃の告白を受け、
夫と私は小声で緊急会議。
『ヒロくんって誰?授業参観にいた?』
(夫も授業参観に来ていました)
『いたよ。ちょっと体格の良い子』
『…何となくしか思い出せない
ってか、小学校はコウと一緒だったのか?』
『一緒だったけど、私同級生の子とか放デイ一緒の子くらいしか分かんないもん。
ヒロくんのことは全然知らない』
『親も?』
『うん。知らん』
はぁ…。
とにかく学習障害ということ以外
ヒロくんのことは何も知らない。
コウの泣きが少し収まったタイミングで、
もう一回聞いてみました。
『アカネちゃんが先生を呼んできて、先生が来たんだよね?
で、コウが怒られたんだよね?』
『うん』
『その時ヒロくんは?“おれが検索しろって言いました”って言わなかったの?』
『言ってない』
後ろで腕を組みながら夫がぼそっと
『言うわけねーじゃん、そんなくそ意地悪なやつが』
いや、一応確認だよ、確認!
私も内心、
ヒロくんに腹が立っていました。
そもそも上級生のコウに対して
命令口調で言うところからおかしな話。
しかも頭叩いた、だと?!
色々納得いかないことが
多々あったのですが、
なんせこの時、金曜夜
先生に電話するにも遅い時間だし、
明日…というわけにもいきません。
気持ちを落ち着けて、
私は連絡帳に書きました。
タブレットの件、もう一度当人同士に話を聞いてもらえないでしょうか?
コウが、“俺じゃない”と言って泣いています。
ヒロくんの名前も出てきています。
時系列を伝えるのがコウは苦手なので、コウの話だけを信じるわけにもいかないので…。
よろしくお願いいたします。
奇しくもこの週末は
土・日・月の三連休。
この連絡帳のページを伊藤先生が見るのは
火曜日でした。
そして火曜日の夜。
伊藤先生から案の定電話が。
『今日、当事者を一人ずつ呼び出して、個別に話を聞きました』
『…はい…』
『…申し訳ありませんでした』
『………』
『すべて、コウの言った通りでした』
何も言葉にできませんでした…。
続きます。