の続きです。
執拗に支援級を勧める杉田先生に
シュウの学校でのつまづきが何なのか、週1でも報告してくれるなら検討する
と条件をつけた私。
それすらも面倒がっているのが
杉田先生からも教頭先生からも分かりました。
『…時間も時間ですし、今日はこれで失礼します』
不完全燃焼のまま教室を出ると、
廊下にみんなが描いた絵と文があり、
その中にシュウのもありました。
たぶん国語の、
“はじめまして”だか
“よろしくね”だかって単元で
やったんだと思います。
ぼくはたにしゅうです。
すきなものは、すぷらとぅーんです。
きらいなものは、おばけです。
よろしくおねがいします。
たぶん自画像だと思うのですが、
私に似て絵は苦手なので
棒人間のようなものが描いてありました。
親だからそういう目で
見てしまってるのかもしれません。
長男が障害児だから
コウに比べたら…
と思うのかもしれません。
でも私にはどうしても、
シュウの書いた絵も文も
他の子より飛びぬけて劣っているとは
思えませんでした。
ただ、何度も消しゴムで消した跡があり、
納得いくまで妥協しなかった
シュウの様子が目に浮かびました。
杉田先生にとっては、
そういう所がまた面倒なんだろうな…。
昇降口で深々と頭を下げてきた2人を
どうでもいいやと思いながら、
私は学校を後にしました。
結局、言いたいことは言えた。
でも、何も解決はしなかった…。
帰宅した夫に面談のことを話すと。
『まぁ、お前の作戦勝ちだよ。
これで夏休み明けに何も変わらなかったら、教育委員会に行こう』
それもそうだな…。
この面談を有利に進めるために、
私は周到に計画を立てたし、
禁忌は1つは破ってしまったけど、
ヒステリックにはならなかった。
それだけでも、良しとしよう
夏休みは私の仕事上、
週5日を放デイで過ごすという日々でしたが、
シュウは毎日楽しく通ってくれました。
しかも
宿題のドリルが
めちゃめちゃ早く終わりまして
『オレはなつやすみ、いっぱい楽しみたいんだよ』
最終日に慌てていた私から生まれたとは
到底思えない発言をし、
いつまでも宿題が終わらないコウを尻目に
7月中にすべて終えました
そんな優等生ぶりを発揮したシュウは、
夏休み明けどうなったのか…?
続きます。