の続きです。
支援級を諦めた杉田先生が
次に提案してきたのは、かがやき教室。
支援委員会にかけられたシュウは、
杉田先生が
親御さんもそれを望んでいます!
と言ったおかげで、
無事(?)かがやき教室へ通うことの
許可がおりました
許可が下りたその日にシュウが
持ち帰ってきたのは、
かがやき教室の申込書。
付箋に赤ペンで、
“早く申し込みをした者順で、週2時間も通えなくなる恐れがあるので、すぐ書いて提出してください!”
と書いてありました。
はぁ…
杉田先生の言いなりにはなりたくないけど、
書かないとまたうるさく言われそうだしな…。
と、書く直前で
大事なことを思い出しました。
シュウはどう思ってるんだ?
大事なシュウ自身の気持ちを聞かずに、
これを書くわけにいかないよな。
というわけでシュウに聞きました。
『シュウ、あのね…えーっと…
かがやき教室ってのがあってね、うーん何て言えばいいんだ…』
まずはかがやき教室がどんな所か?
ということをシュウに教えなければ、
と思ったものの、
私自身がかがやき教室を見てないので
よく分かりません
説明に困っていると、シュウは。
『あぁ、知ってるよ』
…あ、そう。知ってたの?
なら話は早い…
ってか…
『なんで知ってるの?』
シュウからはまさかの返答が。
『ひる休みに、すぎた先生につれていかれた』
え。
『オレはじゆうちょうにおえかきしたかったんだよ。
なのにすぎた先生が、“シュウくんおいで”ってつれてった』
『…えーと…どのくらい行ったことがあるの?』
『ん?いっぱい』
なんと、親の許可なしに
勝手に通わされてました
昼休みという事は、
あくまで公式にではなくて
慣らしみたいなもんなんでしょうね。
でも私は何も聞いてなくて。
腹立たしくなりました。
でも一応、
支援委員会も通ってるというのだから、
聞くには聞かねば。
『シュウ、今度から授業時間にかがやき教室に行かないか?って聞かれてるの。
例えば算数だけとか、国語だけかがやき教室でやる…みたいな。
どうかな?』
私が言い終わる前に食い気味で言った
シュウの回答は
『やだ』
の一言でした。
『みんなといっしょにべんきょうしたい』
『一人だけちがうきょうしつにいくのはイヤだ』
という理由を、
私にはっきり伝えてきました。
そうだよね…。
本人も嫌がっていて、
親の私も納得してないものを、
どうして申し込まなきゃいけないんだ?
私は連絡帳に、
シュウの嫌がる理由をしっかり書き、
“かがやき教室は様子を見ます。
本当に利用しようと思った時にもし空きがないのであれば、それでいいです”
と書いて、
申込書をくしゃくしゃに丸めて
ごみ箱に捨ててやりました
少しは教育委員会のお灸も効果があったのか、
それ以降は何も言わなくなりました。
よかった…
とほっとしたのも束の間。
6月の中旬。
私の中では1学期最大というべき、
事件が起きるのです。
…続きます。
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