の続きです。
登校班で一緒だったけど
しばらく会わなかった、
林さんという近所のママさん。
運動会からの帰り道で、
林さんはテンション高めに言いました。
『会えてよかったー
ずっと谷さんと会って話したかったんです!
でも彼女の目もあるし…』
あぁ…土井さんか。
実は以前、林さんについて
まみちゃんがこんなことを言っていました。
“林さんは、土井さんに怯えすぎてる”
確かにこうして歩いてる間も、
林さんは後ろを振り返ったりして
落ち着きませんでした。
土井さんに、
私といるところを見られたくないのか?
そもそもの林さんの性格がこうなのか、
何かきっかけがあってこうなったのか。
でも、私と会って話がしたいとは
どんな話なんだろう…
『谷さんお願い!登校班に戻ってきて』
彼女は泣きそうな勢いでした。
でも私も、だからと言って
『うん、わかった!』とは
言えるわけがありません。
黙っていると、
林さんはさらに続けました。
『私ね、土井さんが谷さんに送ったLINEのスクショを、新垣さんに見せてもらったの』
そうですか…。
それならもう、
戻りたくないって気持ち分かりますよね?
『ほんとにひどいし、谷さんとシュウくんがかわいそうだって思った!
それに、去年の私を見てるようで』
へぇ…
え?!
『林さん…去年何かあったんですか?』
『うん。去年のターゲットはね、私だったの』
驚きで声が出ない私に、
林さんは去年何があったのか
話してくれました。
詳しくはバレると怖いので書きませんが、
内容は私よりひどいものでした。
通学路が危なくて冗談で言ったことを
土井さんが捻じ曲げて話を広げ、
周囲から
自分の娘のためならなんでもする母親
という風に見られ、さらには
“みんな林さんのこと悪く言ってるよ”
と悪口のLINEのスクショを
送ってきたそうです。
いやいやいやいや…
おかしいでしょ
土井さんが一番おかしいけど、
それを信じて悪口を言うほうも
どうかしてんじゃないの?!
『みんなが敵に見えて、学校行事とかほんと行きたくなくて…』
そりゃそうでしょうよ
ってかよく耐えたな…。
『やっと今年になって行事とか行けるようになったけど、誰かと話してると土井さんから後でLINEが来るの。
“今〇〇さんと何の話してたの?”って…』
いますよね、そういう女。
私はもうほんとにうざいので、
あんたに関係ないでしょ、
って言っちゃうけど、
林さんは根が弱そうだから
言えないだろうな…と思いました。
『だからね、ほんとに大丈夫!
歩くのが遅いならうちの娘と手つないで歩けばいいし、何なら集合時間を5分早めてもいいし!
だからお願い、戻ってきて』
いやー…
一方的に林さんの話を聞いていると
家の前まで来てしまい、
『ここは土井さんの家から見える角度だから
じゃ、またね!』
と逃げるように去っていった林さん。
そこまで親しくない私を
同じ東北出身だからという事で
それほどまで思ってくれたことが
とても嬉しく思いました。
でもやっぱり、
土井さんへの嫌悪は消えない。
むしろ林さんの話を聞いて、
これ以上できるだけ
土井さんと関わりたくない、
とますます思ってしまいました。
…続きます。
Pick Item
小1シュウにはもちろん、
中1コウにもすっぽりいけたキャップ
色が豊富なので、
2個買ってその日に合わせてかぶって
登校してます
小さくて幼く見えるシュウも
これをかぶると少し男前になります。笑