復帰して大変なこともたくさんありましたが、
私は精神的にだいぶ楽になりました。
何も考えなくていい。
自分も稼ごうと頑張れる。
でも心に余裕が出来てきた私と反して、
夫は焦っているようでした。
というのも、
実は夫に『社員にならないか?』と
勧めてくれた店長は、
夫が入って半年くらいで
異動になったんです
前店長は異動の際、
『谷さんの事は、次の店長に間違いなく引き継いでいくから』
と言って去ったそうですが、
『次の店長さ、口数少ないんだよな。
何考えてるのか分かんねーよ』
と夫は愚痴っていて、
本当に自分を社員に推薦してくれるのか
分からなくてイライラしていました。
夫が社員になるため受ける試験は、
店長の推薦がないと受けられない
という決まりの他に、
いくつも注意事項がありました。
①書類審査が通ってから面接
書類審査ってのは履歴書の他に、
今までのバイト期間の勤務態度や出勤率など
要は内申点ってことですね。
②落ちても2回までは受験可
逆に2回落ちたら、
一生バイトってことだそうです
③試験は半年に1回開催
つまり一度落ちたら半年間はバイト確定
私が復帰したことで収入は増えましたが、
シュウの保育園代などで
家計がピンチなことに変わりなし。
正直…
一発で社員の試験に夫が受かってくれたら
万々歳だけど…
そうじゃなかったら…
角のたたない言葉を探していましたが、
それより先に夫が言ってきました。
『俺、1度落ちたら次は受けないから』
『…え?じゃあどうすんの?』
『家具屋のバイト、辞めるよ。
社員の仕事探すから』
葬儀屋の期間は働くことにだらしなかった夫。
そんな夫の、精一杯の覚悟に見えました。
そして2018年6月。
ついに登用試験の案内が
発表になったのでした。