前店長がアルバイトを
無給で働かせていたことが
労基署によって明らかになったのですが、
それは夫も含まれていました。
夫は朝9時から閉店の24時まで
働いていたにも関わらず、
残業代は払われていませんでした。
それどころか月に1日しか休んでないのに
勤務表のデータ上は8日休んでることに。
本来なら残業時間だけで月200時間を
超えていました。
労基署は夫の会社へ、
夫を含め店舗の従業員へ未払いの残業代を
支払うよう勧告。
翌月には100万近い残業代が
振り込まれました。
『すごいねー!ボーナス月でもないのに』
『それだけ俺が
タダ働きしてきたってことだよ』
臨時収入に喜んだのも束の間。
会社は夫を
“自身の労務管理不足”
とみなし、とても低い評定をつけました。
その結果、ボーナスはたったの10万。
いつも70万くらい出ていたのに。
私もショックでしたが、
夫はもっとショックだったようです。
『俺さ…こんな店舗任されて、
それでもバイトの人達を守るために
不眠不休でやって、
売上の少ない店舗だから、
自分の労働時間を削るしかなくて。
ここまでやったのに、
俺何のためにやってきたんだろうなぁ…』
特に夫の直属の上司は
自らも減給処分を受けたらしく、
夫に辛く当たりました。
『ねぇ…コウの事を理由に、
異動願い出したら?
営業本部の管轄が違えば、
少しは変わるんじゃない?』
『…お前はいいのか?
ここでの生活、好きなんじゃないのか?』
『んー…私も引っ越したいなぁ
と思ってたんだよね!
コウの事もあるし、もうちょい稼ぎたいし!』
数日後、夫は営業本部の違う関東へ
異動願を提出。
2012年秋、
私達は北関東のこの地へ引っ越したのでした。