数日後、私は理々華ちゃんのお母さんに

呼び止められました。



聞いたよぉ、来年部長やるんだって?!

あぁ…まぁ持ち回りだしねぇ

みんな言ってたよ、

“谷さん、

仕事してるのに

役員引き受けたんだぁ、

ビックリ!!”

って



………は?



ビックリ…って言われても。

断る選択肢なんかないじゃん



実際部長さんから来たメールは

“お願いします”という内容でしたし、

私自身も働いてることを理由に

『役員やりたくないです』とは

言いたくありませんでした。

働いてることは私の勝手な都合で、

専業主婦の方からしたら

言い訳にしかならないわけだし。

専業主婦イコール暇、なわけじゃないし。

それはある意味、

ワーママとしてのプライド

です。



でも彼女は、


えぇー?!断りなよ!

今からでも断りなよ!

素直に無理って言いなよ!

と、“断れ”を連呼。




………何なのムキー



今思えば、彼女が言ってた“みんな”って

誰なのかも分からないし、

それが本当かも分かりません。

とにかく私が

引き受けたからにはやるよ

前から分かってたことだしやるよ

1年だけだしやるよ

といくら言っても、

働きながらは無理よ!

絶対大変だし無理よ!

下の子もいるし無理よ!

と、今度は“無理よ”を連呼チーン


ここまで言われると、私も意地です。


毎年3年生がやってるのに、

私だけ免除みたいな特別扱いは嫌なの!



すると。




そーぉー?

でもツラくなったら言ってね!

私はいつでも

引き受けるから!



あぁ…そういうことか。


彼女は、部長をやりたいんだ。



これは私の勝手な持論ですけど。


他人の噂話が好きな人は、

すべてを知っていたい人。

人の輪の中心にいたい人。

目立ちたい人。


彼女が部長になりたいと思っても

おかしいことじゃありません。


でも別に1年待って

理々華ちゃんが3年生になったら

やればいいじゃん。


…と思ったのですが、

理々華ちゃんの学年は5人。

倍率が高いわけです。

それより私を説得してなった方が

可能性があるってことですね、たぶん。



それからさらにしばらくすると、

部長さんからメールが来ました。



理々華ちゃんのお母さんが

会計を引き受けてくれました。

谷さんを支えたいと言っていたので、

とても頼りになると思います



こういう人、ホント疲れますショボーン