私は仕事が水曜日休みなのですが、
コウは水曜の朝は特に
学校に行きたがりませんでした。
そしてある水曜の朝、
『しゅうくんはほいくえん?』
『今日は休みだよ』
『ぼくも休みがいい!』
『なんでぼくだけ
学校にいかなきゃいけないの?』
義務教育だから、なんて
言っても理解できるわけもなく…。
でもこのときの私は
コウの毎朝の登校渋りで
精神的に限界が来ていました。
『コウ…今日だけ休もうか?』
『休む!休みたい!』
また登校して叩かれたり
持ち物を壊されるなら、
追いかけられて髪の毛を掴まれるなら、
先生が何もしてくれないなら。
私は自分の中学生時代のことを
思い出しました。
中3のとき、
仲の良かった私を含め4人のグループ。
その内の一人が急に不登校になり、
その子が“凛にいじめられた”
と言い出しました。
“教科書をゴミ箱に捨てられた”
“上履きに画ビョウを入れられた”
と、彼女の主張は私にとって
全く身に覚えのないことばかり。
でも担任の若い女性は私の言い分は聞かず
“早く謝れ”“内申が悪くなるぞ”
“私が大変なとき(妊娠中でした)に
そんな事してくれるな”
と一方的に私を悪者にし、
母も聞いてくれませんでした。
後に彼女は
“グループから孤立するのが怖くて、
みんなの注意を引きたくて嘘をついた”
と私に謝罪してきましたが、
担任に信じてもらえない私は
学校に行くのが嫌で仕方ありませんでした。
それでも母は
『学校に行け!』『不登校なんて恥だ!』
と一方的に私を怒鳴りました。
あのとき…私は母には分かってほしかった。
『辛いなら休んでいいよ』
って言ってほしかった。
おかげで私は精神的には強くなったけど、
今のコウにはそれはとても酷だ…。
私は学校に欠席の電話をしました。
なにか適当に“熱が出た”とか
嘘をつけば良かったのですが、
そのときの私には考えが回らず、正直に
『コウが学校を嫌がってるので、
今日は休ませます』
と言ってしまいました。
これは親として良い選択ではなかったと
今は思います。
でも私にはもうこの選択肢しか無く、
せめて今日はコウの希望を叶えてあげたい
と思ってしまいました。