ピアネット物語続き。。。
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ビアネットを手にいれてから、これは、どんな楽器なのか、ヤマハに問い合わせしましたが、

ピアネットの資料もなく、わからないと言われたのです。

その後、知り合いからピアネットの番組を見たと聞かされ

調べると、栃木に住む小口さんというお婆さんが、

戦時中、唯一の花嫁道具だったピアネットを修理してくれる人を探していく番組だったんです。

早速、小口さんに手紙を出して、私の手元にもピアネットがあります。。。と伝えました。

小口さんは、大変喜んで下さり、私が栃木にピアネットを持って行って、

コンサートしたいとお話しましたが、

小口さんからは、「私は、体調が悪いから企画は、無理です。」と言われ、諦めていました。

2004年、伊勢の賓日館でコンサートをしましたが、観客の中に栃木の鈴木さんという方がおられて、

ピアネットの話をしましたら、

じゃあ、「私の会社で小口さんと、あなたがコンサートしたらいいですよ。。」
と話がトントン拍子に進み、

小口さんのピアネットと、私のピアネットが、ヤマハで作られて出荷され、80年ぶりに栃木で出会ったのでした。

小口さんと私は、2台のピアネットで、「エリーゼのために」を弾きました。

体調が悪い小口さんは、かなりの無理をされて、来て下さいましたが、

「コンサートだから、お洒落したのよ。。」
と、優しい笑顔でした。

その感動の出会いの何週間後、小口さんは、帰らぬ人となり、

まさに一期一会でし。

ピアネットが、結んでくれた不思議な縁でした。