私が一番尊敬するプロデューサーは、ステーションの田村社長です
私が経験がない駆け出しの頃、サントリーホールでの演奏の仕事を下さいました
N響の前座で、パイプオルガンと共演する曲を作って演奏して欲しいと
話を聞いて、足がガクガクしました
やらせて下さいと言いつつ、全く自信がなかったんです
その1曲のために死力を尽くしましたが、何と1ヶ月もかかりました
本番は、ベストとは言えませんでしたが、その時点の全力を出しきりました
田村さんは大手の広告代理店の下請けの仕事をされていましたが、いつもノーネクタイで打ち合わせに行く部下が、ある日、帰ってきて、今度からネクタイをしめて来いと言われました
と報告しました
田村さんは、言いました
そんな仕事は断ってしまえ
なんと素敵な話
素晴らしい
なかなか言えませんよね。私はこの話を聞いて泣きました
皆、トップに立つ人がこうであったら部下は幸せになります
田村さんは、あなたの音楽は大衆性と芸術性があるからいいと評価してくれています
私は、旅芸人ですから、お芸術をやるアーチストではありません
そのポイントをよく分かって下さっています
私も上に強く、下に弱いタイプですから、田村さんの生き方には共感します
偉そうにしていて、無能なプロデューサーが多い中で、現場が好きで、パリのオペラ座でも、つい照明を担当してしまってね
と照れ笑いの田村さん。私は拍手を贈ります




















