芝居小屋のホールを作りたいと京都に住んでいた頃、全国芝居小屋図鑑など穴が開くほど見つめていました
舞台背景には松の絵が欲しいなと。天女座改装中に伊勢神宮で奉納演奏をしました。その時に飛び込んだ骨董やさんでたくさんの古材を買い、帰ろうとした時に店の隅に置かれた絵が描いてある木の束が気になりました
おじさん、これ何?と聞くと、舞台背景の松羽目だよ
いくら?
五万円
えっ?
私はその松の絵を広げて見ないで買ってきました。16枚に分かれた板は1枚の幅が40センチくらいで、どんな絵か全くわかりませんでした。帰って広げて見ると素晴らしい
老松です
そして、もっとビックリしたのは舞台のサイズがピッタリ
だったんです
この松羽目は伊勢の二見が浦の老舗の旅館のいせやさんの舞台のもので、当時琴の名手だった宮城道夫さんが何度もこの松の前で演奏したそうです
そんなすごい松羽目が何で5万だったんですか?と後日おじさんに聞いたら
だってあんたたち金なさそうだったもん
と。(笑)確かに資金がない中で工面していたのですが。
(笑)













