大好きな義母がなくなって10年が経ちます。
義母の乳がんが見つかったのは、私たちが主人の実家に移住を決めた年でした。
遊びに行くといつも子どもたちが飽きるまで遊びに付き合ってくれるような義母でした。
義母の口から他人を貶めるような言葉を聞いたことがありませんでした。
「大丈夫だよ」
「いいんだよ」
穏やかに言ってくれる義母でした。
亡くなったのは引っ越してから2年半が経つ頃でした。
脳にも肺にも転移していました。
食事の量が減り、嚥下障害も出ました。
認知機能も低下しました。
それでも最後まで家族のことを気にしていました。
60歳。
亡くなる前の月、家族みんなで退院していた義母の還暦のお祝いをすることができました。
引っ越して12年。
未だこの土地には馴染めませんが、あのときの判断は正しかったのだと今も思います。