手術は無事に終了した。

外科の先生の腕が良かったのか、運が良かったのか…開胸は免れた。

旦那と、実家から母が付き添いできてくれた。
母は、父の形見の時計をしてきていた。
「お父さんが守ってくれるから」

外科のオペに主治医の先生も立ち会ってくれた。

「患部はすべてとりきれました。開胸は免れました。」

私と母はへなへなと力が抜けてしまった

オペ終了後、集中治療室に移動。

「久しぶりに来たな~」
と、本人はなぜかちょっと、楽しそう。

初発の頃を思い出した。
集中治療室にいた頃の次男はすべて思い出せるけど、その頃の自分はほとんど記憶がない。

次男から片時も離れなかった。食事することも、トイレに行くこともしなかった。
何度も看護師さんに大丈夫?って聞かれた。
大丈夫?って、何が?って思っていた。