子どもたちの何かの行事に参加することが嫌だと思ったことは一度もない。

でも、この年の運動会だけは、どうしても行きたくなかった。

それでも、毎日我慢していてくれるお兄ちゃんの運動会。ビデオをまわす気力はなかった。でも、お弁当をつくり、写真も撮った。

次男と同じ1年生が走り出していた。

見ることができなかった。

本当なら、ここにいたはずなのに。
あそこで誰よりも早く走ったはずなのに。
笑顔で友達と初めての小学校の運動会を楽しんでいたはずなのに。

そんな次男は病院でひとり、苦しんでる。

なんであの子が
なんであの子だったのか

悲しくて
苦しくて
悔しくて

見ていることができなかった。
つらい、つらい、運動会。