卵巣の治療 | 膵臓癌と闘うおはぎときなこのブログ  絶対3%に入ってやる!

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39歳で膵臓癌と告知されたおはぎとその親友きなこのブログです。
2人とも看護師ですが、おはぎは患者さんの立場になり、きなこはその家族のような立場になりたくさんのことを学びながら日々格闘しております。
きまぐれ闘病記ですがお気軽にご覧下さい。

こんばんは、おはぎです。

私の今後の卵巣の治療に関して、いいねや、いろんな励ましや、ご心配のコメントやメッセージをいただき、ありがとうございました。



今日、婦人科の受診でした。

CTの画像上で、卵巣の大きさを測ってもらったら、一番大きいところで21cmありました。

もともと2~3cmの臓器ですから、そりゃあお腹もパンパンになりますね。



膵臓癌の転移である卵巣に関して、婦人科の医師の見解は…。



結論から言えば、穿刺も手術もどちでもできそう、とのこと。



ただし、これは今日診察してもらった婦人科の医師、一人の見解なので、これからカンファレンスにかけて、みんなで(他の婦人科の医師)検討して最終判断をします。という結論に達しました。



でもこの、「できる」という見解に対して、手放しで喜ぶことはできないのです。



まずは、穿刺(針を刺して、卵巣の中にたまっているものを出す)に関して…

腹水の穿刺と同じように、お腹に局所麻酔をして、針を刺して卵巣の中のものを抜きます。


これは、卵巣ガンの疑いがある人の診断をするときにはできない処置(検査)方法です。

通常、ガンの診断をする場合、細胞を採ってきてその細胞をしらべるという検査をよくするのですが、卵巣にいたっては、診断をするために卵巣の細胞を取ろうと穿刺をすると、針を抜いたときに、(もしガンであった場合)ガン細胞がお腹の中にこぼれてしまい、そのガンが増殖してしまう(卵巣の外で)可能性があるのでできないのです。

私の場合、卵巣は膵臓癌の転移と診断されており(細胞の検査はしていませんが、経過から判断されました)すでに、リンパ節転移や腹膜播種があるので、この卵巣の穿刺をして、万が一卵巣の外にがん細胞がこぼれたとしても、大きな問題はないのです。

簡単に言えば、卵巣以外にガンがない人の場合は、こぼれたがん細胞が増殖し、転移となってしまうのです。(それをしらずにその後手術で卵巣だけをとってもガンが残ってしまういうこと)

そのため卵巣癌の診断をするのは、ガンか良性のものかわからず検査したくても方法がなく、手術で卵巣を摘出して細胞の検査をして確定診断をするしかないのです。



ただし私の場合は、卵巣に溜まっているものの多くは粘液性のものと予測されているのですが、どうやら膵臓癌の卵巣転移の場合、この粘液の粘稠度が高い(固めのドロドロ)場合が多いそうなのです。(卵巣嚢胞という病気の粘液とはちょっと性状が違う)

↑これは経験のある医師の持っている情報なので、貴重な情報になると思います。

ということは、穿刺をしてもうまく流れ出てこない可能性があるということになるのです。

もう一つの方法として、卵巣に管(くだ)を入れて何日か入れっぱなしにして、中身が出てくるのを待つ方法もありますが、感染(ばい菌がつく)の危険があります。



手術に関して…(卵巣摘出)


簡単に言えば、手術ができる体力があり、採血などの検査データー上も大きな問題がなく、卵巣を取るという技術的な問題はなく、手術はできるということです。


しかし、それには危険をともなうのです。

全身麻酔をかけることでの体のダメージや、手術による(卵巣を取る)体のダメージから、手術後体力を失い、最悪の場合は抗がん剤治療を受けることができなくなる可能性があること。

卵巣がかなり大きく、腸に接している部分が何箇所かあるので、手術中に腸を傷つけてしまう可能性があること。癒着が激しい場合も同様。(腸が傷つくと腸内の細菌がお腹の中にもれ出てしまう危険性があったり、ストーマ「昔でいう人工肛門」になる可能性がある)

最悪の場合は、お腹を開いてみて、手のほどこしようがないほどガンができている場合、手術不可能と判断され何もせず、すぐにお腹を閉じて手術を終了する可能性があること。

(これが1番のポイントになるのですが)
手術でお腹の中を触ることで、(卵巣だけをとるため、全部のガンをとるわけではない)残っているがん細胞が刺激され、活発になり、がん細胞が爆発的に増えること。

しかしこれ↑だけは、誰にもわからないことなんです。(ガンが活発になってしまう)


以上のような危険性があります。


勘違いしてほしくないのは、今回の穿刺や手術は根治(ガンを治す)のためのものではないということです。

膵臓癌がわかって、治すために手術をするのとは、目的が違うのです。

今、私を苦しめている症状の多くは、この卵巣が大きいことからきているので(痛み、足の浮腫、便秘?腹満感など)これをとりのぞくことが目的です。

この卵巣がこのまま大きくなっていくと、痛みがどんどん強くなり、血管やリンパ管が圧迫されることで足の浮腫がひどくなり歩けなくなる、腸が圧迫され腸閉塞になる、膀胱が圧迫され頻尿になる、腹満感がつよくなり苦しさが増す、などのことが、容易に想像できるのです。

私は死を迎えるにしても、なるべくギリギリまで動いていたいのです。好きなことをやっていたいのです。(これが1番の目的)

そのための処置・手術なのです。

これが残りの人生のQOL(生活の質)を上げるということになると思っています。




それで、穿刺がいいのか、手術がいいのかという話になるのですが…。

穿刺の場合、説明したように、うまく出てこない可能性があります。

そして、うまく穿刺で卵巣の中のものが出たとしても、またすぐにたまってくる可能性もあります。

すると、いたちごっこになります。

がん細胞がお腹の中にこぼれ落ちる可能性もあります。

最終的には、手術ができるのであれば、取って欲しいとかんがえました。(もちろんいろんな危険性があることを把握したうえで)



と、いうことで手術は可能だと判断された上で、私が何を目的に、どうしたいかということが最終的な決定を導いたのです。(あ、もちろんカンファレンスがされて手術ができると判断されたらの話です)


もちろん手術をすることで、ガンが活発になり、手術をしないほうが長く生きられるという可能性も充分あります。(これが1番怖いことですが)


手術をしたことで後悔をしないかといったらウソになります。

でも、手術をした後悔より、しなかった後悔のほうが大きいと思うのです。


正直いろいろ悩みました。

きなこともいろいろ話し合いました。

手術が決まれば決まったで、正直いろんな意味で怖いです…。



でも、きなこは言ってくれました。

「おはぎは絶対死なないから!」

(あ、もちろん人間誰もが最終的には死は訪れるのですが・・・)

心強い言葉です。




まだ書きたいことがあるのですが、今日はちょっと疲れてしまったので、明日書こうと思います。




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