あらすじ
私立医学部の准教授:菅井のもとに送られてきた患者の病変は、これまでに見たことないものだった。表面には真っ黒いシイタケ状の肉腫。エイズ患者が発症するがんの一種「カポジ肉腫」と似ていたが、ウイルスが全く別物だった。さらに腫瘍が骨を溶かし、数日で全身に転移し、意識障害を起こして死に至る。エイズの、ガンの特効薬がまったく効かない。そして、数ヶ月のうちに日本列島に患者が多発したが、国も医療界もまったく手だてがなく、日本人を恐怖のどん底に陥れた。
感想 ★★★★
「これまで自分は、懸命にいろいろなものを見ようとしてきた。そのほうがいい結果につながると思ったから。しかし、見えないほうがいいこともあるのかもしれない。何も見ずに、できるだけのことをする。そういう生き方もある。」