あらすじ
日々老いを感じつつ暮らす絵本作家の雪代。ある日やって来た植木職人の青年に興味を惹かれ話をしてみると、彼が結婚を望む恋人は、還暦を過ぎた現役の風俗嬢だという…。
感想 ★★★
「彼女はね、早くおばあさんになりたいそうです。楽になれるからだって。おばあさんになれば、いろんなことが本当に楽になるのが分かってるからって。それなら早くおばあさんになってくれって僕は言ってるんです。早くそうなってほしい。だって、そうでしょ。雪乃には楽させてやりたいですから。これからたくさん、楽になってほしいですから。雪乃がもっともっと、おばあさんになっていくのも僕の楽しみですから。」
「でもね、不思議よね。過ぎてみれば、全部、どうってことなかったような気もするの。それどころか、楽しかったかもしれないって。」