囲碁サロン 宇宙棋院 | 碁会所探偵シホ&クニ

碁会所探偵シホ&クニ

初段を目指すシホ&クニです。
碁会所で打つのが大好きな私たちが,
お世話になっている碁会所、
初めて行ってみた碁会所をご紹介します。

その昔

「大きいことはいいことだ~」

という

チョコレートの宣伝がありました(聞いた話です、なんてね)。



であれば、
今回紹介する「宇宙棋院」は、

大変よくできましたということになるでしょう。
とにかくいろいろな意味でスケールの大きな碁会所なのです。



横浜駅西口駅前の、

バスロータリーに面したおしゃれなビル。

その8階の半分近くを有する「宇宙棋院」は、

床面積110坪。

盤面も同じく110面あり、

220人が一度に打ているという巨大な碁会所です。





しかも平日の昼間から、

ほとんど空いている碁盤がないほどの盛況ぶり。



何度観ても入口からの景色は壮観で

「碁を打つ人ってこんなにいるんだな」

と、

年配男性で埋め尽くされた店内に圧倒されます。








実は、シホクニが囲碁を始めた○年前、

二桁級だった頃に通ったのが、「宇宙棋院」でした。


もちろん、他にお相手がいるはずもなく、

基本もわからないまま、

わざわざ「宇宙棋院」に出かけては、

二人でひたすら対局する、ということを

週に一度のペースで続けていました。



まともに教育を受けていない

山猿二人の乱れ打ちは、

隣り合わせた有段者を驚愕させることもしばしば。

冷静に考えると、

そこまでヘボ同士が打つことってあまりないですものね。



でもある日ふと、無学なりに考えたのです。

「このままでいいのか?」と。


そこで一念発起して(遅いよ)通い始めたのが、

「宇宙棋院」の初心者教室(講師・熊坂直子アマ六段)でした。


さらには小林健二プロの指導碁、

宇田川万里江元学生チャンピオンの指導碁も受けましたよ。


といっても実はこの時期、

囲碁にのめり込んでいたシホと、

時間的な制約もあって中途半端だったクニとでは

熱心さも棋力も差がついていました。


クニが行かれない日にも、

ひとりで碁会所通いを続けていたシホは偉い。


「碁会所探偵」の原点ですね。


最近はクニも頑張っているつもりですが、

あの頃のシホは、ホントにすごかったなあと

密かに尊敬しています。




※休憩コーナー。『ヒカルの碁』もそろっています


話がそれましたね。

そんなわけで、

シホクニにとって「宇宙棋院」は、

思い出深い、特別な碁会所なのです。




「宇宙棋院」がオープンしたのは

23年前の1991年。

現在と同じビルの、半分以下の広さの店舗でした。


店名の「宇宙棋院」は、

オーナーで席主の平山重松さんが、

作家の遠藤周作さんからいただいたものだといいます。


40代の頃、

囲碁にのめり込んでいた平山さんは、

小林千寿五段の主宰する伝説の教室「千寿サロン」に

参加していました。


遠藤周作さんが碁を打つことは有名ですが、

その遠藤さんもまた「千寿サロン」のメンバーだったのです。


「対局していただいたこともあります」

と平松さん。


著書

『狐狸庵先生の、こう打てば碁が下手になる-遠藤周作対局秀』

にも、「千寿サロン」が登場するそうです。

(スミマセン、未読です)


その遠藤周作さんが設立した囲碁集団の名称が

「宇宙棋院」でした。


碁会所の「宇宙棋院」がオープンしたのは

遠藤さんの没後ですが、

サロンの縁もあって、名前をいただいたという経緯があるのだそうです。





※ 窓からの景色。横浜駅の中心部です




現在の場所に移転したのは15年前。


実はこっそり月額の賃料を伺ったのですが、

ひっくり返りそうな金額でした。


それでも維持できる魅力とは何なのでしょう。

もちろん、

主要駅に近い。きれいである。広い。

様々な要因がありますが、




今回お話しをうかがって感じた

「宇宙棋院」の一番の魅力は、

これだけ安定した碁会所でありながら、

「攻める」姿勢を忘れないこと。




ではないかと

生意気にも思ったりしたのです。




※企画がとにかく多いのです




※給湯機があるので、お茶は無料です



繁盛ぶりを見れば

一般対局のお客さんを大事にするだけで

十分に経営は成り立つように思いますが、

教室やイベントなど、新しいことにどんどんチャレンジしています。


その仕掛け人的存在が、

営業企画マネージャーの柿沼正規さんです。


席主の平山重松さんは囲碁普及に尽力しておられ、

統括マネージャー(店主)の平山阿有未さんは、

経営に力を入れ、

企画担当の柿沼さんが仕掛ける。


絶妙のチームプレーで

企画を成功に導いているのです。





※平山重松席主(正面左)と、柿沼正規さん(右)




たとえば「宇宙棋院」には、

教室だけでも

「入門」「初級」「中級」「有段」「こども」など、

10以上のクラスがあります。



そんな中で今年1月、

新たに開校したのが

「囲碁アカデミー」(毎週火曜13時30分~)。





蘇耀国八段、潘善琪八段、高光振(コウガンジン)アマが

週替わりで講師を務めるという豪華さで

「攻めて」います。


詰碁の解説、大盤解説、生徒同士の対局、

1回につき4名の指導碁。

(月1回位のペースで受けられる)



これで、受講料は月4回(席料込)10500円となかなかお得です。


4月の第5週の火曜日には、

「次の一手」を当てる交流イベントを開催し、

蘇八段と金秀俊八段の掛け合いが楽しかったと

大好評だったそうです。



シホクニが以前通った「級位者のひろば」も、

長く続いているいい企画。


毎週水曜日に店内の一隅を「級位者専用」にし、

そこで指導碁なども行うというもの。


シホクニも、

ここで顔見知りになった

同じくらいの棋力の方と打てるようになって、

交友関係が広がりました。


先日、探偵で出かけた際、

久しぶりにそのときのお仲間と再会して、

うれしかったなあ。

級位者同士の連帯感でしょうか。


「ひろば」では現在、

3面打ちの指導碁(1000円)を受けることができ、

対局中に手書きで採った棋譜をパソコンに打ち込んで、

コメント付きで翌週渡してくれるというサービスも

行っているのだそう。


これ、いいですね。



また、毎週金曜日には

「金曜総当たり戦300」と銘打って、

六段以上の人のみのリーグ戦も行っており、

こちらも大好評。







「ときには思い切り強い人同士で打ちたい。

そんなニーズにお応えする形で始まった企画で、

対局時計を使用するのも特徴です」

と柿沼さん。


活気のある碁会所は、人を呼ぶ努力をしている。

これ、大事だなと、つくづく思いました。





さて、「宇宙棋院」に出かけたら、

壁に飾られた特大の書に注目しましょう。


武宮正樹九段の「遊神」

小林覚九段の「天空」。











どちらも

ド迫力で魅力的です。




また、今回初めて気づいたのですが、

「宇宙棋院」の売店には、

なぜか様々な種類の栄養ドリンクが並んでいます。






※栄養ドリンクコーナー、充実しすぎ


素朴な疑問は「ここまで必要?」ということ。

赤まむしって…

そこまで頑張らなければいけないのでしょうか。


ついでにもうひとつ。

店が入っているビル「エキニア」は

数年前に改装してとてもきれい。




※エレベーターホール


とくにトイレは、今までの碁会所の中でベストワンの

お洒落っぷりなので、

ぜひご利用ください。





 


さて、最後の最後にもうひとつ。

探偵の打ち上げでいつものように飲み打ちをしたのですが、

そのときに話題になったのが、

「宇宙棋院より大きな碁会所ってあるのか?」

ということでした。


宇宙棋院のHPには、「関東最大級」と書かれていましたが、

関西県にはもっと大きな碁会所があるのでしょうか?


もし、こんなところがあるよ、

とご存知の方が、ぜひコメントをお願いいたします。


あるのなら、見てみたいな~。

いや行ってみたい。

                                    



                     byクニ






■宇宙棋院


電話     045‐323-1515

  

住所     横浜市西区北幸1-1-8 エキニア8F


席料     一般 1000円

        女性・学生 800円

        午後4時以降 500円


営業時間  月曜~土曜 11時~22時

        日曜・祝日  10時半~21時


定休日    元日


HP      http://uchu-kiin.jp/








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