日本のアナリストが書いた本の多くは、キャッチフレーズを並べているだけで、データ分析が足りません。私も執筆中、常識だと思って書いたことが、後にデータと照らし合わせると、結果がまったく違ったことが何度かありました。それほどデータは大切なのに、なぜか日本ではそれを指摘する声が少ない。
常に「根本的にどうすればいいのか?」という思考で問題に向き合うのです。英国では、何事も一度すべて分解しそれを一から構築し直すという教育を受けます。
一方、日本はわずか150年ほど前まで封建社会だったので、構造分析や制度改革などを行う必要がなかった。戦後もあらゆる面で恵まれていて、日本の経済システムはその頃からほとんど変わっていません。
日本は『調整』するのはうまいのですが、根本的に一から作り変えるという思考そのものがないのです。