中大通信に編入学したが

司法試験を突破し、人生後半は、亡き父と祖父と同じく弁護士として活動したいと意気込み、中央大学法学部通信教育課程の3年次に編入学した。私は、現役時代、一度大学の法学部を卒業しているが、およそ30年前だ。しかも、私の出身大学は知名度はあるものの、全くもって優秀な法学部ではない。まずは復習からと、父と祖父の母校でもある法科で有名な中央大学で勉強したいと思ったのだ。

 

しかし、通信教育課程の現実は相当しんどい。まず、スクーリングを受ける前に、レポートを合格しなければいけない。1課題につき2,000字のレポートを卒業までに数十通も書くことになる。レポートは送付してから1か月後に合否が送られてくるらしい。4単位科目の場合、スクーリングを受けるには、2課題分2通のレポートの合格をもらわなくてはならない。すべてレポート提出で進むなら、4通のレポートを合格しなくてはならない。そうして初めて科目試験を受けられる。それに合格なら、単位がもらえる。長い道のりだ。私は講義を先に聞きたいのに。それが楽しみなのに。

 

私は4月半ばを過ぎて入学手続きをしたので、履修登録も遅くなり、これから本格的に着手することになる。詳細を知れば知るほど、なかなかの時間を要することがはっきりした。これでは、司法試験までの道のりが長くなりすぎると思い、司法試験予備校をチェックし始めた。

 

 

100時間以上悩む

いくつかの司法試験予備校に資料請求をして、お試し受講で講義を聞いたり、パンフレットを熟読したり、予備試験やロースクールについて調べたり。そんなことにすでに100時間以上費やしている(苦笑)。そんなことをしているなら、どこでも良いからさっさと勉強を始めてしまえば良いのにという意見もあるかと思うが、何しろ私は51歳、5か月後には52歳だ。合格可能性の高い優秀な現役法学部生ならともかく、お金と時間をふんだんにかけたくはないので熟考が必要だ。

 

ご存じの通り、旧司法試験は、誰でも受験できた。回数制限もなかった。しかし、今は違う。司法試験を受けるには、条件がある。司法試験予備試験に合格するか、ロースクールへ進学するかだ。それを達成して、初めて司法試験が受けられる。そして5年間で5回という受験回数制限がある。


予備試験とロースクールどっち

予備試験は司法試験と遜色ないくらい難しいと思う。合格率は3.5%前後だ。令和5年でいうと、3.58% 男性3.92% 女性2.49%らしい。圧倒的に受験者は男性が多いけれど。年齢別では20歳から24歳は7.41%で全合格者479人中309人を占める。25歳から29歳も4%と全体平均より高く、合格者は54人。50代はというと、50歳から54歳は10人で0.94% 55歳から59歳は5人で0.58%

 

令和4年は確か、50歳から54歳は0.7%だったから、多少の変動があるにせよ、毎年1%未満だと思う。

 

20代と30代で430人の合格者。ほとんど若者が占めるのだ。この優秀な若者の間に食い込まなければならない。

 

予備試験合格者は90%以上の確率で司法試験にも受かる。20代であれば98%、ほぼ全員だ。ロースクールに進学するのが時間的、経済的に難しい人のために、予備試験があるはずだが、もはや優秀な証として予備試験合格者が就職で有利だとかで、若者は大学在学中に予備試験突破を目指すのが現状らしい。

 

この予備試験さえ合格すれば、司法試験も合格同然と言えるのは、20代と30代だ。50代は違う。調べた結果、予備試験合格者で昨年司法試験を合格できたのは50%だ。ますますへこむ。やはり、体力的なものが大きいのか。司法試験の論文式試験は3日間で、17時間ほどだから、1日5時間なり6時間なりひたすら書く。相当な労力だ。

 

一方、ロースクール。日本では20年ほど前に開校したが、失敗といわれている。当初はアメリカのようにロースクールを修了すれば、ほとんどが司法試験に合格し法曹界で活躍できることをうたっていたが、ふたをあければ、ロースクール修了生の平均合格率は30%台だ。ロースクールでは、司法試験合格に直結した勉強は多くないと聞く。

 

合格率はロースクールによってまちまちで、合格率トップの京大や一橋では約7割、慶應、東大で6割ほど。半数のロースクールでは、30%以下だ。一桁や10%台のロースクールも少なくない。これでは修了して5年以内に5回受けて合格しない人は大勢いるだろう。成績優秀者で授業料免除にならない限り、私立なら既修コース2年で300万前後がとぶ。

 

超優秀な若者の集まる環境の上位ロースクールに何とか入学できたとしても、生活は過酷だ。若者たちは、授業終了後も夜遅くまで自習室で勉強したり、自主ゼミを開いたりして、食べること、寝ること以外は勉強しているような環境らしい。これもまた50代には体力的にも、時間的にも非常に厳しい。

 

どちらを選ぶにせよ、過酷だ。

 

昨年から、修了を待たず、ロースクール在学中に司法試験が受けられることになった。(以前は優秀な学生たちはロースクール在学中に予備試験を合格し、ロースクールを中退するというケースも少なくなかったようだ)多くのロースクールで、ロースクールを修了した者より、在学中に司法試験を受験した者のほうが合格率がはるかに高かった。ロースクールに関わる時間が短いほど合格率が高いとは皮肉だ。

 

どうする?私

1つ言えることは、30代と40代で司法試験に挑戦したいと思った時期があったが、今さらそんな大それたことありえないと何も調べないままあきらめていた頃よりは前進した。現状を把握できた。父が生きていたなら何と言っただろうか。今なら、父や祖父に聞きたいことがたくさんあるのに。

 

いずれにせよ、戦略を考え、前進するつもりだ。ロースクールか予備試験かは今決める必要はない。ここで、ひるんで何もしなけば過去と同じで、もやもやして後悔するだろうから。少なくとも勉強してみて心がときめくかどうかだ。楽しいと思えれば可能性は0ではない。

 

読みたい本も、観たい映画も、たくさんある。勉強したいことも他にいくつかある。友人とランチをしたり、夫が休みの日には一緒に出かけたり、有限の時間を有効に使いたい。

 

年齢も年齢だから、人生の残り時間の大部分をただひたすら司法試験のための勉強にあてるのもなんだかな~とも思う。楽しいと思えて情熱を持てるか否かがカギになるだろう。司法試験挑戦というテーマで今後も綴っていきたい。

 

 

 

 

 

 

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