産んだ後また痛くて。
初めてのお産は無痛だったものの、
あわただしく病室に帰ってから、
すぐに授乳が始まるからバタバタ。
今までおっぱいを人の口に入れるなんて、
大人の男の人にしか、
しかも栄養を与えるとは別の意味でしか、
したことなかったですから。
これで母乳が出るのか…
なんか不思議な気分…
でも、最初は出ません。
多くのお母さんがそうらしい。
まぁ、自分も、
出来れば母乳で育てたいな、
母乳が赤ちゃんにもいいよね。
子宮の回復にもいいらしいし。
くらいに思ってました。
母は亡くなりましたが、
授乳している写真が残っていたので、
なんとなく自分も出る気がしていました。
なので、初め出なくても、
気にしていませんでした。
息子は3020gで生まれましたが、
1日目母乳が出なかったのと、
自然の摂理らしく2800くらいまで体重が減りました。
まぁ、出るよ、そのうち。
と思いつつ、本当に気にせず、
ですが頻回授乳を心がけ、
よく寝る息子を起こして2~3時間おきに授乳。
息子は寝すぎて、
産まれてすぐなのに夜5~6時間寝てました…
そのせいもあってか、
なかなか母乳が出ず、
2日目も息子は余り飲めず。
少し出ても量が足りなかったらしく、
3日目には10mlほど。
息子はだんだん小さく痩せてきて、
あらま、と思ってました。
努力してるんですけど、
なかなか出なかった。
2~3日出なくても、
赤ちゃんは大丈夫。
そう聞いていたので、
そんなもんか、と楽に構えていました。
そんなこんなで4日目。
息子の体重が2600まで減りました。
状況は変わり、
ミルクを足しましょう、
と小児科医に言われました。
完全母乳主義でもないため、
そうですね、そうします。
と軽く答えたのですが、
病院自体が母乳育児を推進しており、
やたらと何度も、
「ミルクを足さなければならない」
と言われるので違和感を感じました。
そして、小児科医が、
何度も繰り返し、
「このままでは体重減っちゃって、
赤ちゃんがかわいそうなんでね、
ミルク足しましょう」
と。
何度も、目の前で、
「赤ちゃんがかわいそうなんでね」
「赤ちゃんが気の毒」
と。
いやいや、ちょっと待て。
私も、出来れば母乳出したいよ?
その為に息子もわたしも眠い目こすって、
夜中も起きて頑張ってるんじゃないか。
それを、
私が悪いみたいに、
「赤ちゃんがかわいそう」だと?
それは、
私が虐待でもしてるんであれば「かわいそう」だが、
私も一生懸命。
子供も一生懸命。
それをつかまえて、
かわいそう、だと?
私が母乳出すこと拒んだか?
私が頻回授乳せずサボったか?
出したくても出ない初産婦に対して、
「このままじゃ赤ちゃんが気の毒」
なんて、よく言えたな!
そんなの、
私が一番どうにかしてあげたいと思ってるに決まってる。
人に言われずとも、
母乳が出るようにしてあげたいと、
疲れた体に鞭打って、
母親は頑張ってる。
それに対してあまりにも心ない言葉。
きっと、
「これ以上はミルクをあげないと痩せていってしまうので」
という意味での言葉だったんだろうと思う。
私を責める意図はなかったとも思う。
でも、
産後の疲れと寝不足と、
母乳が出ないという自分への落胆で、
いっぱいいっぱいで悔しくて。
本当に久しぶりに、
人に言われた言葉で泣きました。
母乳が出ないのは仕方ない。
なのに、
自分が母親として優秀じゃないと言われたたような気がして。
よく、
EDの男性が、
男としての機能を失ったと悩むと聞きますが、
母乳育児はまさにそれ。
母乳が出ないという事は、
女性性というか、
母親性がないと言われたように、
感じてしまう。
看護婦も、
「もっと寝ずに頻回授乳してこそ母」
ばりの姿勢で接してきました。
子供がよく寝るので、
起こしてまで授乳するのをためらう私に、
「起こさなければあなたは楽でしょうね」
と、
まるで私がサボってるかのような言い草。
そんなこんなが積み重なって、
本当に辛かった。
母としてこの子に栄養を出してあげられない。
動物として普通のことがしてあげられない私は母親不適合なのか。
そんなことまで考えました。
のちのち、
「生後3ヶ月で完全母乳育児をしてる母親は40%ほどしかいない」
という事実を知り、
気が楽になるのですが、
それでも、
赤ちゃんへの免疫、
赤ちゃんの情緒の安定など、
母乳育児を良しとする言説で世の中溢れかえっています。
母乳最高。
その風潮が強い。
また、
何よりも恐ろしいのは、
それを内面化した自分が自分を責めること。
意識したことはなかったのですが、
自分にも母乳信仰はあった。
そう言わざるを得ません。
でないと、泣かないですよね。
母乳が出ずに悔しくて泣いた。
母乳が出ない自分に劣等感を抱いた。
これこそ、内面化された価値観ですよね。
そんなことを思い知った産後でした。
ミルクを足してからは順調に体重も増え、
1週間で無事退院を迎えます。
しかし。
まだまだ問題は続くのです(笑)
無痛分娩で体力を温存してたにもかかわらず、
家に帰ってから、
何をするにもフラフラ…
里帰りしなかったので当然ですが、
自分1人で家事育児です。
旦那は仕事で毎日遅い。
そんなに疲れてると思ってなかったけど、
甘かった。
産後の体をなめてました。
そんなお話はまた、次回。
