大山鎬則のシグナルズ日和-120312_2026~001.jpg

江國香織さんの小説

「落下する夕方」

を読みました。

この小説は多分10年くらい前に読んで、とても面白かったという記憶があり

今書いている台本に参考になるかもしれないと思い

久しぶりに読みました。

恋愛物語です。

しかし、甘ったるくありません。

江國さんの小説は他にいくつか読んでいますが

江國さんの書く恋愛の純度は高いです。

ただの惚れたハレタの話ではありません。

恋愛って重大だと、江國さんの小説を読むと思います。

この小説の中に出てくる、主人公の恋人が好きになってしまう

華子

このキャラクターは

とても凄いです。

今まで映画やドラマや舞台や、小説、マンガの中で出会った登場人物の中で、間違いなくもっとも惹かれたキャラクターです。

現実感がないのに、ありありと胸に迫ってくる華子という人。

確かに華子は生きています。

現実の人じゃないのに。

華子は江國さんが生み出したのに、実際ずっとこの世にいたみたいな感覚があります。

凄いことです。

華子に会うためだけにこの小説を読んでもいいのではと思います。

おすすめです。