海を眺めながら飲む冷えたビールの味は格別だ。

こんな時は片岡義男の『缶ビールのロマンス』を思い出す。
12日間の夏休み休暇の前半をオートバイで九州方面へのツーリング、後半は彼女と信州の別荘で過ごすという物語。
しかし、彼は彼女と落ち合う日が近づいても、オートバイの調子などと嘘をついて瀬戸内の海岸で日がな缶ビールを飲みながら過ごし続ける。
それから台風がやってきて、結局、約束をすっぽかしてしまう。
彼は決して彼女を避けるつもりはなかったのだが、ふと訪れた瀬戸内の小さな町を気に入り、ひとりの時間を満喫しただけなのだった。

彼のように時間や約束にとらわれない生き方はなかなか出来るものではないけど、週末はそんな休日を過ごせたような充実感があった。






