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今回の富士登山は、地元の小学生を富士山に登らせようという企画のボランティアであった。
というわけで、タダで行かせてもらえた。しかし、タダほど高いものはない。最後に感想文を提出しなければならぬ。原稿用紙2~4枚。内容は何でもいいそうな。ホントだな(笑

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<感想文> 富士登山を終えて

 僕らは、午前5時に起床して、洗面所で顔を洗い、広場に集合した。快晴の空の下、雪を冠った富士山と青い空をバックに記念撮影を行い、『青少年の自然の家』の朝の集いに参加した。外人さんたちと、英語、フランス語、ドイツ語を駆使して、お勉強のこと、恋愛のこと、エコのこと、現在の政治経済のあり方などについて、たくさん会話し、一緒にラジオ体操をした。朝ご飯には、フォアグラ、キャビア、フカヒレのスープをいただき、高級リムジンに乗って5合目へと向かった。

 5合目で買い物をし、少し身体を高所に慣らしたあと、いよいよ富士登山の開始だ。暑い!直射日光がまぶし過ぎる!ビールがうまいぜ! 僕らはビールを飲みながら、どんどん高度を上げていった。ヘリコプターで。。。

 7合目にさしかかると、岩場が現れ、切り立った岩場の上にたくさんの山小屋が見えてきた。山小屋の前で主人が顔を出して、僕らを呼び止めた。「おにいさんたち、ちょっと寄っていかんかい?」僕らは、山小屋の中に案内され、おねえさんたちの手厚いサービスを受けた。
「ごちそうさま」僕らは、とても美味しい思いをした。

 岩場を登っていくと、どんどん石ころが降ってきた。石が石のような硬い意志を持って、僕らの行方を阻む。医師が必要だ。そんなこんなで歩いていると、妖怪が現れた。「おっ、妖怪だ!なんかようかい?」妖怪は、ダジャレ攻撃で溶解した。

 8合目の山小屋が今日の宿泊地だ。山小屋に着くと、ポーターがリュックを運んでくれた。シャンデリアの輝く受付でチェックインを済ますと、僕らはスィートルームへと案内された。ここが今晩のねぐらだ。シャワーにサウナ、ジャグジーバスが気持ちがいい。夕食にカレーをいただき、テレビゲームをしながらくつろいでいると、いつの間にか午後10時になっていた。いかん!明日は頂上へ向かうのだ!もう寝よう。

 翌朝、満天の星空の下、僕らは一歩一歩大地を踏みしめながら進んだ。やがて、鳥居をくぐり、山頂に到達した。東の空は赤く染まっていた。ご来光だ。ヤッター! 僕らは、ついに日本最高地点、3776 m、富士山の山頂に立ったのだ!

、、、と、なるはずであった。

 実際は、天気が悪くて、富士山なんか全然見えなかった。8合目までしか行ってないし、、、残念。
まぁ、簡単に頂上に到達したら、つまんないっしょ。日本一の富士山っすよ。

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さすがに、この原稿をこのまま感想文として提出するのは躊躇われたので、改訂版を提出した。
教育委員会からお叱りの電話が来ませんように。

<写真> 天気悪いのに人ばっかりの河口湖登山口