# Once upon a time in Japan
もうずいぶん昔のことだが、、、
朝、シゲルはシャワーの音で目が覚めた。
彼女が浴室でシャワーを浴びている。
昨夜はサッカーの試合をテレビで観戦し、敗戦のショックで気持ちの萎えたままコタツで眠ってしまったのだ。
あ~、もう今日は月曜日の朝だ。
研究所へ行かなきゃ。
シャワーの音が止んだ。
浴室から出てきた彼女がバスタオルで髪を拭きながらシゲルに話しかけてきた。
「ドライヤーないの?」
そう、シゲルにはドライヤーは必要ない。
シゲルの家にドライヤーがあるわけはない。
「ないよ」
「え~、これから会社に行くのにどうしたらいいの?」
「そうねぇ。バリカンならあるけど」
彼女はムッツリ顔でバスタオルを頭に巻いたまま車で帰って行った。
# Once Upon A Time in Germany
もうずいぶん昔のことだが、、、
シゲルが夕方研究室で実験をしていると、リオくんが尋ねてきた。
「シゲルさん、今夜泊めてくれません。
家の鍵を部屋に閉じ込めてしまって、家に入れないんっすよ。」
てなわけで、リオくんが家に泊まりにきた。
翌朝、リオくんがシャワーを浴びてバスルームから出てきた後、昔の彼女と同じことを尋ねた。
「シゲルさん、ドライヤーないの?」
「ないよ。
あるわけないじゃん。
バリカンでよければ貸すけど。」
リオくんは言った。
「ドライヤーくらい買っといてくださいよ。
ドライヤーが家にないと、モテないっすよ。」
# This weekend in Japan
ドライヤーでも買いに行くか、とふと思った週末である。
もうずいぶん昔のことだが、、、
朝、シゲルはシャワーの音で目が覚めた。
彼女が浴室でシャワーを浴びている。
昨夜はサッカーの試合をテレビで観戦し、敗戦のショックで気持ちの萎えたままコタツで眠ってしまったのだ。
あ~、もう今日は月曜日の朝だ。
研究所へ行かなきゃ。
シャワーの音が止んだ。
浴室から出てきた彼女がバスタオルで髪を拭きながらシゲルに話しかけてきた。
「ドライヤーないの?」
そう、シゲルにはドライヤーは必要ない。
シゲルの家にドライヤーがあるわけはない。
「ないよ」
「え~、これから会社に行くのにどうしたらいいの?」
「そうねぇ。バリカンならあるけど」
彼女はムッツリ顔でバスタオルを頭に巻いたまま車で帰って行った。
# Once Upon A Time in Germany
もうずいぶん昔のことだが、、、
シゲルが夕方研究室で実験をしていると、リオくんが尋ねてきた。
「シゲルさん、今夜泊めてくれません。
家の鍵を部屋に閉じ込めてしまって、家に入れないんっすよ。」
てなわけで、リオくんが家に泊まりにきた。
翌朝、リオくんがシャワーを浴びてバスルームから出てきた後、昔の彼女と同じことを尋ねた。
「シゲルさん、ドライヤーないの?」
「ないよ。
あるわけないじゃん。
バリカンでよければ貸すけど。」
リオくんは言った。
「ドライヤーくらい買っといてくださいよ。
ドライヤーが家にないと、モテないっすよ。」
# This weekend in Japan
ドライヤーでも買いに行くか、とふと思った週末である。