アメリカには想像もつかないようなデブがいる。相撲取りもでっかいが、相撲取りは筋肉質であるのに対して、アメリカの巨人はまさに脂肪のかたまりである。

以前、私がアメリカで50人乗りほどのジェットに乗った時、窓際のシートに座っていると、出発間際に体重200キロはありそうなデブがスチュワーデスさんにエスコートされて隣のシートにやってきた。あまりにもでかくて、私の身体は窓際に押し付けられ、彼の脂肪が私のお腹の上に載ってくる有様であった。彼のウェストにシートベルトの長さは足りるはずもなく、2時間ほどのフライトの間、飛行機が揺れるたびに、彼の脂肪は私のお腹をダポダポとたたくのであった。運悪く真夏であったので、Tシャツ姿の私は、彼の鼓動とともに動き回る脂肪の動きをはっきりと腹部で感じ取ることができた。彼は飛行機が空港に到着しても自分立ち上がることができず、スチュワーデスさん2-3人に引っ張ってもらわないといけないくらいの筋金入りのデブであった。もし非常事態が起きていたら、通路を塞がれてしまっていた私は彼とともに飛行機に閉じ込められて逃げ遅れていたことであろう。というより、あのお腹の下敷きになって、腹上死ならぬ腹下死なんてみっともないことになっていたであろう。そして、ご存知の通り、デブは汗かきである。彼のTシャツから染み出た汗が私のTシャツを通して私の肌に。。。ひょえ~。Tシャツの右半分に残った彼の汗のシミと臭いが。。。おぇ~。なにはともあれ、デブの脂肪が自分のお腹に載っかってくるような、あんな暑苦しい経験はもう2度と経験したくない。

ってな話を当時つきあっていた彼女にしたら、「たまには私の身になってみるのも悪くないんでないの?」ってな返事が返ってきた。。。ん???