「united 93」 | 「ホールデン・コールフィールドを追いかけて」

「united 93」

えーと、今日は真面目に。

映画「ユナイデット93」を観に行ってきました。





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2001年の9月11日に乗っ取られた飛行機のひとつでペンシルバニアの野原に墜落したユナイデット航空93便のドキュメンタリーです。乗客33人、乗員7人、犯人4人が亡くなった。 Shanksville, PennsylvaniaというところでワシントンDCから150マイル離れた場所。

この飛行機のターゲットはホワイトハウスだったとされています。

それを自ら阻止した乗客たちの映画。

まだチョっとこういう映画をやるのは早いんじゃないかって僕も思ったんですけど、やはり見ておかなくてはと思い。



映画を観ていて日本人らしき男性が出てきて「あれ?」っと思っていたら、あのフライトには日本人の久下季哉(くげ・としや)さんが乗っていたそうです。当時20歳、早稲田に行っていたとのこと。

僕は全然知りませんでした。

この映画は犠牲者の家族へのインタビューもかなりしっかりやったと聞いております、映画の最後のスクロールのなかで久下さんの、お母様の名前も出てきていていました。


9月11日のことは今でもしっかり覚えています。


僕はいつも朝はめざまし時計についているラジオで起きているんですが、その日もいつものようにもう少し寝ようとラジオを消しかけた時に何だか大騒ぎしているので良く聞いてみると「ワールドトレードセンターが倒れた」というのが聞こえて。

誰もが思ったように「??? なにを言っているのだろう?」と

ここはカリフォルニアですので、ニューヨークとは時差が3時間。NYが12時ならこっちは9時です。最初の飛行機がノースタワー(世界貿易センター第1ビル)に突っ込んだのはNY時間で午前8時45分、カリフォルニアは5時45分(日本は同日午後9時45分)。

10時50分に(NY)サウスタワー、世界貿易センター第2ビルが倒壊、カリフォルニアでは7時50分。僕はいつも8時に起きているので、ちょうどその頃です。

テレビでのあの映像はあまりにも現実味がなく、ハリウッドのようでテレビから「This is real、これは映画ではない」と言っていた。

むしろホコリだらけになったヒト、歩いて橋を渡るヒト、そんな人たちの映像のほうがよっぽど印象的で「何かが起こったんだ」と感じた。

テロの犠牲者はNYのワートレで亡くなった人たちだけではない、ペンタゴンに突っ込んだ飛行機。

そしてこのペンシルバニアの野原に「落ちた」飛行機。

(今は何も書きませんがもちろんその後にはじまった戦争もあるしアメリカ国内ではじまったHate Crime, 差別。あのテロが残したことは今でも終わっていない)



映画の感想としては、とても現実味のある、フェアな内容だった。切なさを語りかけるような「ドラマ」もなかったし差別化されたテロリストたちへの「視線」もなかった。




「この飛行機はもう着陸すろことはないのだから、何かしよう」

「We have to do something」といって立ち上がった乗客たち。

でもやはり、飛行機のなかにいた乗客が家族への電話はあまりにもインパクトがあった。

I love you.

I love you more than anything.

I will miss you.

普段、普通につかわれているそんなコトバがとても、とても重く感じました。あんな「I will miss you」は聞いたことがない。


I have to say goodbye.


そんなことを電話で、本人の声で聞かされた家族。

そんなことってあるのか、そんなことがあったんだ。


そんな家族たちがつくりあげた映画らしいです。

今年で5年、もう忘れられてきている。

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Never Forget



の文字がこころに突き刺さるようです。

その他に印象的だったのはエンディングのロールで「cast」のとこに、この映画に出演していたひとたちの役が「as himself」ってのが多かった。

FAAの管理官、アメリカ空軍の司令官、ニューアーク空港の責任者、そんな偉そうなひとたちの「役」はすべて当時テロを実際に自分の仕事として体験した人たちが出演していた。

ひとりやふたりじゃないです。何人もそんな人たちの名前が書いてありました。

それを見ていて何だか泣けました。

映画のエンディングロールを見ていて泣いたのなんてはじめてだった。


余談ですが、この映画のはなしをこないだのブログに書いた「No」さんに電話して話したんです。「No」さんはもともとカリフォルニアで出会った友達、大学の美術の授業で一緒だった人です。彼がニューヨークに引っ越したのは2001年の9月1日。

テロがあった日の10日前に引っ越していた訳で彼のNY生活はちょうどテロのあったころから。

当時「No」さんはブルックリンのウィリアムズパークに住んでいて、9月11日は仕事を探しに行こうとしていたそうです。

マンハッタンはイーストリバーをはさんで目の前です。

その川沿いで煙につつまれたマンハッタンをバックに「ピース」サインをして記念撮影をしている日本人たちを見て殺そうと思ったらしいです。

その無関心さ、無神経なこころに腹がたつどころか、情けないです。

テロの後は10日ほど飛行機が飛ばなかったんですが、そのときにマンハッタン中のホテルを先に予約して「ひともうけ」した日本の旅行会社がいたらしいです。

いつでも関係ないと思っている日本人たち。

「ピース」というのはニホンゴで「アホ」という意味になってしまったんでしょうか、ぼくらがアメリカで生活している間に?



余談でした。


追記:この映画をてっきりドキュメンタリーだと思っていたんですけど、実はドキュメンタリースタイルで撮られたフィクションであったようです。もちろんインタビューを重ね事実を忠実に再現したフィクションですが。

James Berardinelliという人のレビューに詳しいことが書いてあるようです(英語)。

夏さん、正確な指摘をどうもありがとうございました。

誤解があったようでしたら大変もうしわけないです。