前回までのあっさりとしたあらすじ
雄叫びを聞いたら、ビックリして
オシッコがジャッと出たよ
恐らくオシッコが出たであろう、湯船のお湯を
全部排出し、風呂掃除をする私。
どのような表情で嫁に会い向かえばいいのだろうか?
嬉しさを隠せずにニヤニヤしながら‥![]()
いや、それは怒ってる相手に失礼だろう。
深刻そうな表情でため息混じりに‥![]()
いや、ため息をつきたいのは嫁のほうだろう。
ええい、ままよ!
悩んでたってしょうがない。
私は一糸纏わぬ生まれたままの姿で、
嫁の前に立った!
人類の正装といえば、やはり裸だ!
裸一貫、男の中の男、奈良判定、
シゲチーは逃げも隠れもしない!
嫁『その汚いものをしまい、
こちらに座りなさい』
シ『あーい!とぅいまてーん!』
F1のピットストップ並みの速さで、
すぐに下着を着る。
その間、僅か2秒!
嫁『これは、どういう事ですか?』
関西人が標準語になる時は、
マジでヤバイ感情の時ね。
これ明日から使える豆知識ね。![]()
シ『はい。バイクの契約書です。』
嫁『なぜ、相談も無しに買ったのですか?』
シ『あのですね、そのバイクに運命的な何かを
感じましてですね、気がつくと契約書が手元に
あったという‥
奇跡体験アンビリバボーでして、
ダンカン、バカヤロー!』
場の雰囲気を変える為に、得意のモノマネを
披露したのだが、ますます重たい空気になった。
嫁『うちは、子供にまだまだお金がかかるのです。
そのお金はどうするのですか?バイクにお金をかける
余裕などないですよ』
シ『おっしゃる通りでございます』
嗚呼‥
嫁の言うことに一言一句間違いは無い。
我ながら勢いだけで、馬鹿な事をしてしまった。
キャンセル、クーリングオフ、多少の違約金は
発生するかもしれないが、やはりバイクは
キャンセルしよう。![]()
でもその前に‥
シ『ごめん。子供達の事を考えずに
自分の欲望のままに行動してしまったことを‥
本当に‥すまないと思う!』
嫁『クォラ〜ッッ!似てへん
モノマネヤメれッッ!!』
ヒィィーッッ!
昔、中学生の時、担任の先生から言われた事がある。
『んー、シゲチーはなぁ、
人を怒らせる天性の何かがあるぞ。
これからの人生苦難だらけだろうから、
注意して頑張りなさい。』
そうだったね。
先生。
あなたの予言通り、
今が修羅場です。
シ『ちょ、ちょっと待って!本当にごめんなさい!』![]()
嫁『はぁ、はぁ、こっちは真剣に話してんのに、
オノレは何や!?』
シ『だって‥俺だって、辛かったんだ!』
嫁『!?』
シ『結婚してからというもの、家族のために
心血注いで働いてきた。父親として当然の事だ。
でも、バイクに乗りたい。
この気持ちは20年間諦める事は
できなかったんだよ。』
嫁『‥』
シ『もちろん、俺のワガママだという事は
百も承知だ。
子供の事、バイク共に両立できるように頑張るから
今回だけは許してほしい。お願いだ!』
嫁『で、でも!‥』
?『お母さん、許してあげようよ』
声がした方を向くと、そこには息子が立っていた。
息子『お父さんがバイク雑誌を読んだり、インターネットでバイクの記事を見ながらため息をついてたところを僕達は見ていたよ。お母さんも言ってたじゃないか?お父さんにいつかバイクを買ってあげられたらいいねって!』
シ『!?』
嫁『あ、あんた!それは‥』
息子『だから今回だけは許してあげようよ。お父さんも頑張るって言ってるんだから』
嫁『‥私も、あなたの夢は知っています。でも勝手に契約してきたのが許せなかった。家族にきちんと相談してくれれば、反対はしなかった。』
シ『‥すまん』
嫁『今回だけは大目に見ます。そのかわり、事故だけはしない事。これだけは約束してください。』
シ『うん。本当にありがとう。約束するよ』
私は天井を見上げながらその言葉を言った。
なぜなら下を向くと涙がこぼれ落ちそうに
なるからだ。![]()
それを察したのか、息子からの助け船
息子『お父さん、コンビニでも行こうよ』
シ『あ、あぁ、行こう行こう!』
私は涙をこっそりと拭い、
息子と一緒に近くのコンビニに出かけた。
コンビニの店内で私は息子に礼を言った。
シ『さっきは、ありがとうな。父さん助かったよ』
息子『いいんだよ。はいこれ。』
息子に渡されたのは1枚のカードだった。
息子『お母さんの怒りから逃げれたんだ。
安い安い!10000円のやつにしなかったのは
僕の良心さ
』
シ『‥はは、そうだな‥』
男子三日会わざれば刮目して見よ
息子は『宅麻(たくま)』しく育った。
賀来千香子に始まり、宅麻伸で終わる。
お後がよろしいようで。
でも、この2人別れたけどな‥![]()
一件落着のシゲチー家のようだったが、
中学時代の担任の言葉通り、この後、
トラブルメーカーシゲチーの天賦の才により
ひと悶着もふた悶着もあることを、
まだ本人は知るよしもなかったのである。





