武尊山(沖武尊)
急に話が纏まって、超超超久し振りに、山を歩いて来ました。
過去の記録を紐解くと、自分の中で「登山」と呼べるのは、2015年4月26日(日)の「丹沢大室山」以来のことです。
ただし、「なんちゃって登山」をカウントするなら、2020年3月23日(月)の「金時山」があります。
いずれにしても、埋めようのない歳月が流れました。
武尊山(ほたかやま/2158m/群馬県/日本百名山)
■2021年10月4日(月)大安/晴れ
■同行者/プリウス&アシスタ夫妻(現地集合、現地解散)
■行程/武尊神社→手小屋沢小屋分岐→武尊山→剣ヶ峰山分岐→武尊神社(いわゆる時計回りコースです)
■標高差/1058m
■歩距離/11.6㎞(万歩計測/19,472歩)
■時間/07時00分~17時00分(10時間00分)
■参考/走行距離(386㎞)
高速道路(関越道練馬⇔水上/軽\5,360)
武尊山は、想像以上に綺麗な山でした。
同時に、思いもしなかった「苦しい山」でした。
正直、武尊山を、否、山そのものを嘗めていました。
プリウスさんはおろか、アシスタさんのペースにも着いて行けず、私は完全に足手まといでした。師匠の面目丸潰れです。
息は切れるし、足は攣りそうだし、暑さには挫けるし、まったくの初心者状態でした。経験上察知できていたのは、「自分の体調が危険に晒されている」という事態。「これ以上の無理は遭難に繋がりかねない」という事態でした。その最たる例が、「剣ヶ峰山の往復」を諦めた場面です。頂上までの往復は、たったの10分です。
その分岐点で真剣に考えました。「たかが10分、されど10分。この10分の体力を下山のために温存すべき」だと。そこまで追い詰められていました。自分の限界が迫っている恐怖心がありました。
この敗因は、いくらでもあげられます。
①長いブランクがあるのに、ぶっつけ本番の山歩きをしたこと。
②睡眠2時間で山行に及んだこと。
③出発前の朝食を抜いてしまったこと。
④コース最初の林道歩きでペースが上がってしまったこと。
⑤甘味とアミノバイタルを携行しなかったこと。
⑥30分毎の小休憩、60分毎の大休憩を適当にしてしまったこと。
⑦自分が還暦であることの自覚が足りなかったこと。
などなど。
去る10月3日(日)。
伊勢ヶ濱親方(元横綱旭富士)の還暦土俵入りがありました。
伊勢ヶ濱親方は、この日に向けて約4年間も、筋力トレーニングで体形の維持に努めてきたといいます。
要はココなんです。ココが肝心なんです。
私に欠けていたのは、まさにココなんです。
私は、還暦登山の現実から目を背けていたばかりでなく、長いブランクがあるのに、過去の経験に胡座をかいていました。知らぬ間に山を嘗めていました。こんなアマちゃんジジィが楽しく歩けるほど、山は甘くないです。嫌と言うほど思い知らされました。
夢を見るだけなら勝手ですが、この先、南アルプスを歩くには、笑っちゃうほどの力量でした。今の私では、南アに立ち入ることは許されません。南アに入れば遭難必至です。
そんな自信喪失の山歩きでした。
山は逃げません。
決して逃げないけれど、自分から遠ざけてしまうことはあります。
今の私がそうです。
追記。
同行のプリウスさん、アシスタさんには、本当に申し訳ないことをしました。コースタイム8時間弱の行程を、私のせいで10時間もかかってしまいました。
今は、無事に下山できて、「ほっ」としています。大反省。