いんや~

今回は相当に長い記事だぜぇ

オイラの記事の長さなんぞ気にせず読み楽しんでる~なんて嬉しコメントがあると調子にノッちまうじゃねーかよ!
(笑)

だからってな~

今回の記事内容は
或る映画に関する感想が中心だしヒマ時間に少しづつ書き貯めてたらエッラく長くなっちまって~ブログに掲載してイイやらナンやら…!
(笑)

面倒なら読むのヤメときなよ~



その日は
仕事から戻り~すぐテレビモニター60インチの前に陣取ったのは有料放送スターチャンネルでアメリカ映画『アルゴ』をもう1度見たいがため!

2012年米国アカデミー賞最優秀作品賞を受賞したベン・アフレック監督の映画『アルゴ』は、昨年公開時に映画館で見てるンだが最近のエジプトやシリア情勢の影響なのか~また見たくなってしまったのだよ。


1979年11月
「イラン革命」始まる

映画の冒頭、それまでイラン国家を統治してたパーレビ国王の在り方をナレーションで手際よく紹介される。

1950年代
アメリカ・イギリスの策謀クーデターでイランの前政権を倒し、傀儡としてパーレビをイランの新国王にした!
若いパーレビは贅沢ざんまいの暮らしを謳歌する。
王妃は毎日「牛乳風呂」に入り、食べたいモノは外国から直に運ばさせたと云う。

更に国王は「秘密警察」を使って国内の宗教家・知識人を拷問し「絶対服従」を強いた!
恐怖政治が続きイラン国民の暮らしも酷くなるばかり!
やがて国民の怒りは頂点に達し、ホメイニ師を指導者とした「イラン革命」が起きるのである!

国民から追放されたパーレビ国王は、なんと国から持ち出した金塊の重さが重量オーバーになると云う恥じっさらしになろうともアメリカに亡命したのである…ここいらをも少し描いてほしかったが、映画はまだイントロ部分だし致し方ないか。

アメリカ憎し!国王引き渡せ!と血気盛んに叫びデモる民衆!
そして過激派はアメリカ大使館を襲い、大使館職員を人質にして国王の返還を要求する!
大使館職員の殆どが人質となった~が、裏口から脱出した大使館職員6人は、なんとかカナダ領事の敷地に逃げ込み一時的に難を逃れたのだ!
見つかれば町なかでも逃亡者は即「公開処刑」となる極限に緊迫した状況下、アメリカ「CIA」は6人を救出すべく奇想天外な作戦を打ち出すのだ!

その作戦とは~なんと!
イラン国内でSF映画『アルゴ』を撮影する~と云うデッチ上げにまぎれて6人を脱出させるという~無謀でトッピな計画なのだ!

このフザケた?救出作戦を行った事実を何年も隠さなきゃならなかったアメリカの事情~少しは理解してあげたくなる。

事実は小説より奇なり~とはこの映画のコトでもあるのだ。
監督と主演のベン・アフレックはイイ男顔ではあるが存在感の薄い?役者で、今まで出た映画見たコトあるが~ほとんど記憶に残ってないなぁ。
彼はハリウッドでイチ時代を築きモテモテだったらしい~が、若気の至りか「おいた」が過ぎたらしくハリウッドから追放されてたとか。

苦節ん年、やがてベン・アフレックは『アルゴ』を制作することになるのだが~映画の中でCIA救出担当で此の作戦の発案者である彼が、いよいよ作戦開始となりイランに向かう時、上司から「君が捕まっても助けられない」と云われると「どうせ存在感ないからね」と返すシーンがある。
本人の現実とダブって妙にオカシイし~哀しい。

スター演技を排除した彼の地味な演技は逆に効果的で救出されるはずの大使館職員6人は、彼の云う救出作戦を到底信用できない者も居て~ハラハラする描写となってるのだ。

1980年頃のハリウッドは『スターウォーズ』の大ヒット余波でSF映画ブーム真っ盛り~同時にクズ作品も多い。
救出作戦のための偽装用クズ拾いのさなか、中東アラブを舞台にした?SFファンタジーのシナリオを発見!
それが未完のC級SF映画『アルゴ』なのだ。

映画の中ではアルゴの意味をちゃんとは明かしてくれないが、おそらく古代ギリシャ神話あたりに出てくる言葉だと思う。
そ云えばムカシ特撮の父と呼ばれたレイ・ハリーハウゼンの『アルゴ探険隊の冒険』と云うギリシャ神話から材をとった傑作映画があったな~無縁ではなかろ。
かくして偽SF映画『アルゴ』はアメリカ制作ではなくカナダ制作に偽装され作戦は開始された!
合言葉は「アルゴくそくらえ!」。

この映画の予期せぬ凄さはハリウッド映画人のバカさかげんもチョイスしつつ、戒律のウルサイ国に民主主義を力で押し売りしてきたアメリカの無礼と無神経さを醸し出してくれたりするからだ!
そんな映画にアカデミー賞を与えたのだから~アメリカンエンターテイメントの世界にあってもジャーナリズム的「偶像破壊」の精神は今なお脈々と生きつづけてるのである。

状況は変わってきてるが「シリア攻撃」にアメリカ国民の60%が反対した意識の背景に、今まで中東アラブに対して「アメリカも悪い!」と感じて来てるから?

そう思えたらイイんだが…!

映画『アルゴ』は
最後までヒリヒリとした緊張感が支配し~見終わったらグッタリする。
そらあイランの人から見たら気に入らない描写いくつもアルだろうが~素晴らしい映画とは…決して「好み」でない登場人物らに、いつのまにか感情移入させてくれる見事な演出と映像力にあるのだ!

ベン・アフレックにアカデミー監督賞をあげなかったのは…なんで?

久しぶりに何度も見たくなる映画と出会ったよ



ぴ~えす

この記事を読んで
この映画を見たくなる人いるかもしれんので、なんとかネタバレしないよう注意深く書いたつもり!
(笑)
大丈夫!この程度の記事で映画の全貌が見えるほど軽い作品ではないので興味あらば是非とも体感してきてほしいかな。


泉や