IRにおける中期経営計画 | マジカルポケット 平田 茂邦 のブログ

マジカルポケット 平田 茂邦 のブログ

マジカルポケットの経営日記

本日、クライアントの中期経営計画の発表に伺いました。事業売却の決定と新たな中期経営計画の発表を16時から行いました。メディアの方もいらしていて、的を得た財務に関する質問をされており、非常に良い会だったなと思いました。


中期経営計画でとても良い対応をしているなと思う会社にセイコーエプソンがあります。


ご存知の方も多いかもしれませんが、セイコーエプソンは2012年から2013年にかけて株価がそこをうっています。当時の時価総額が1,000億円ほどですので、最近の時価総額の約10分の1でした。2年程度で1,000億円から1兆円の時価総額になるという、このサイズでは大変珍しい例かと思います。


そのセイコーエプソンは長期ビジョン「SE15」を掲げており、2009年度から2015年度に向けて中期経営計画の真っ最中です。


セイコーエプソンの中期経営計画が見事だなと思ったのは2012年度の扱いです。2009~2011年度の前半戦を終え、2012年度から後半戦が始まったわけですが、2012年度にいきなり下方修正をします。


2013年早々に「売上高成長を伴う利益成長計画の前提の読み違え」をきちんと認め、原因を追求し、市場と対話し、2013年から新たな後半戦を仕切りなおしています。


▼セイコーエプソン株式会社 SE15後期 新中期経営計画 説明会
(2013~2015年度)
http://www.epson.jp/IR/event/se15_130314.pdf


意外に思うかもしれませんが、上場企業の中でも必ずしも中期経営の反省を行い、市場と対話し、出直すということをしないケースは多々ありあす。


セイコーエプソンのIRは評判が高く、このような悪い時期にも市場とコミュニケーションを図る良い例だと思いました。