緊急集合 | 小林茂子オフィシャルブログ「生きてみよ、ツマラナイと思うけど」Powered by Ameba

緊急集合

弓ちゃんから昼過ぎに電話が入り「もう銀座へ向かっている」と言う。

私は急いで支度した。

銀座のクラブへ着くと家族に囲まれて小さくなった談志がいた。


喉の突起物をバンダナで一応隠しているつもり

遅れて行った私は談志の右隣に座らせて貰った。

談志の左隣はオカミさん

まるで妻と側室っていう感じ。

小さな声で弓ちゃんが「薬のせいで少し痴呆入っているから」と言う。

しかし座った途端筆談。

「芝浜はおもしろくない」

もう充分お分かりだった。

「芝浜は人情噺だから…私は宿屋の仇討ちの方が好きだけどね」と調子を合わせていく。

次々と落語談

私は噺家じゃないから詳しくはない。

途中で切り上げる。

すると談志は泣いている。

水割りを3杯飲んだので消化出来ず涙になるらしい。

今度はテーブルのプチトマトを食べたいと言い出したので私はプチトマトのへたを取って渡した。

綺麗に皮を吐き出す。

しかし、実は談志は何も食べてはいけない身体だったと知る。

喉を食べ物が通らないらしい。

だけど「美味しい(o^~^o)」とメモに書かれた。

1時間ほど居て談志は息子さんと弟子に付き添われて病院へ

弓ちゃんは介護福祉士とブラリ旅へ

銀座のクラブには、私とオカミさんが残った。

オカミさんは、私を見ると「茂子さん本当にありがとう。談志は思い残す事なく旅立てる。茂子さん長い間ありがとう」と言われ二人で水割りを飲んだ。


続く