ドラマチックな人生 | 小林茂子オフィシャルブログ「生きてみよ、ツマラナイと思うけど」Powered by Ameba

ドラマチックな人生

Kから緊急呼出しがあったのは暮れだった。

仕事を切りあげ本部へ来い!と言う指示だった。

個人情報漏洩を防ぐ為カメラ付き携帯は支店内に持ち込めなくなっていた。

昼休みに携帯を見ると「至急連絡」とあった。

慌てて連絡すると「大変なことが起きたので至急本部へ」を繰り返すだけだった。

本部の11階の喫茶店へ着くと、まだ赴任していないTとKが待っていた。

「遂に人事部が動きました。来年度の新入行員研修に小林さんの講演の依頼です。」

「遂にみずほを丸飲みしましたね!」

「講演、講演って講演料いくらか出すの?」私はシビアに聞いた。

二人とも面食らったように「講演料は出ません。しかしみずほ銀行の奥の院が動いたんですよ。」

「奥の院が動いたって金が動かなきゃ、嬉しくもなんともない」

私は講演料を貰って講演していた。

みずほ銀行に来てから講演料なく講演させられることが多い。

もう派遣で名誉など欲しくない。

「私やらないから」と席を立とうとする私をTもKも止めた。

続く