贅沢な夜
今日三木男は談志師匠宅へ暮れのご挨拶に行って来た。
お歳暮は既にに済ませているが今年一年お世話になった御礼だった。
拙い写真には、こう記されている。
『談志最後の根多帳』の1番始めに『三木男君江 立川談志 芝浜の稽古の夜に 2010、12/30』と…
談志師匠と三木男の会話
『23日芝浜勉強させて頂きました。』
『あ~あ、あれか…演ってやろうか?』
『いえ…とんでもない!今日はご挨拶に伺っただけですから…テープレコーダーも持っておりませんし…』
『まぁいいから上に行こう。』
上とは談志師匠の書斎のことである。
2DKのお部屋
鍵を開けるなり『まぁそこへ座れ、楽にして良いから』
談志師匠は三木男の目の前のいつもの座椅子に腰を掛けるなり…いきなり『芝浜』が始まったらしい。
それもハナから終いまで…みっちり
晦日の談志の『芝浜』をたった一人で聴く。
いや反対にたった一人のために『芝浜』を演じる。
贅沢なのではないだろうか?
晦日に談志師匠の『芝浜』を一人占めしたい方は、現在何百人…いや何千人いるかもしれない。
10畳ほどの空間で、談志師匠の『芝浜』を晦日に堪能した三木男だった。
私は贅沢な夜と判断した。
談志師匠ありがとうございましたm(__)m