労働審判ファイナルステージ2 | 小林茂子オフィシャルブログ「生きてみよ、ツマラナイと思うけど」Powered by Ameba

労働審判ファイナルステージ2

営業担当者は、意を決したように私を見つめ『小林さんが12月いっぱいで退職を希望したので伝えに行きました。その了解をとった旨を連絡しました。』


調停員は『何故外から連絡したのですか?』

営業担当者は『早く伝えたかったからです。』

すると調停員は『この日第三者とも話していますね!何故ですか?』


営業担当者は黙ってしまった。


すると㈱アウ゛ァンティスタッフの弁護士が乗り出してきて『もう2年あまり前ですから記憶にないと思います。』


調停員から『弁護士は少し静かにして下さい。』だった。


結局営業担当者も『2年前なので忘れました。』だった。


結局労働審判では、私が休憩も取れず働いたこと、引き金になった水増し請求事件も全て派遣先であるみずほ銀行の責任となった。


私の近くにいた調停員の方は『多くの矛盾点を感じる案件ですが貴女自体…鬱病を患う中この問題を審議するには無理があると感じます。残念ながら労働基準法には罰則はありますが、その罰則を与える機関がありません。一旦取り下げて新たな方法でなさった方が正しい審理が行えると思いますがいかがですか?』


私は弁護士共々退廷して『取り下げ』に応じることとした。


鬱病の薬を飲みながら何度注意されてもひるまない…あの弁護士では労働審判では無理がある。


あのコンプライアンス部長の言ったように『8万5千人のスタッフを抱える人材派遣会社』は巨大で厚顔無知だった。


『取り下げ』を行った地方裁判所を出て日比谷公園で私の弁護士は『力になれなくてすみません。』と謝罪した。


労働審判とはなんと無益なのだろう。
様々に証拠を提出しても、話し合いに出て来る所だけ取り上げ労働基準法に違反しても注意だけ…


しかし鬱病にかかった私は確実に怒りによって覚醒した。
法の前には平等という建前を感じて、弱者になったら喰われる!と実感した。


弁護士と別れてから母に連絡をした。
『気が済んだ?愚劣な人達に鬱病にされたけれど、気が済んだら立ち直れるでしょう!』と言われた。


私の駆け上がった派遣の階段はシンデレラのようだった。
そこから奈落に落とされると気付かずに2年働き、見事に奈落に突き落とされた。


それから、しばらくして『派遣ぎり』が話題となった。


やっぱり私は時代を一歩先行く女だった。

もうこの件で、裁判もしない。派遣は使い捨てられる…そう思い知っただけでも価値はあった。


ファイナルステージの最終に私は談志にこの事を報告した。

相手がずっと弁護士を連れて来ていたと聞いて談志は嬉しそうに『弁護士費用は高かったろうに…』と笑っていた。


そして忘れちまえよ!とウインクして笑った。