派遣の言い分(フィクション) | 小林茂子オフィシャルブログ「生きてみよ、ツマラナイと思うけど」Powered by Ameba

派遣の言い分(フィクション)

銀行では不器量だった筈の茂子は窓口へ出ると??(゜Q。)??不器量なのか、器量はそこそこなのかの現実に悩んだ。

おじ様には安心して話せるから、常におじ様方の担当窓口のようになる。

たまに若い男性から通帳とお金の間にラブレター等挟まれようものなら恐れおののく神経の持ち主だった。

茂子はファザコンであり、また男性恐怖症でもあった。(あまりにも母親に不器量と言われために、男性と付きあえなかった。)

当時は定期預金獲得が銀行の窓口の使命だった。
金利3年間で8%の黄金時代だった。

茂子はおじ様方の協力で定期預金獲得トップを誇った。
とくに、これはセールス力には関係なかった成績で、単に茂子がにこやかで、会話を弾ませる故に伸びた預金獲得だった。

当時から茂子は『普通』を目指してはいても少しづつ、少しづつ軌道を離れていく要素があった。

少しづつ軌道を離れるから渦中の茂子は気づかない。

高尾銀行では縁あって(?)副頭取の誘いで本部転勤となり、笠井秀樹とは未来永劫会う予定はなかった。
せっかく飼育したゴリラだが、仕事で指導しただけだから、今後も付き合う予定は全くなかったのだった。