血の系譜  (襲われた息子) | 小林茂子オフィシャルブログ「生きてみよ、ツマラナイと思うけど」Powered by Ameba

血の系譜  (襲われた息子)

やっと。レコード会社との折り合いが着いた。

やれやれ、忙しい日々だった!と落ち着く暇なく私の携帯電話がなったのは田端駅から家に向かう途中だった。

見知らぬ電話番号に、怖ず怖ずと出ると息子の担任からだった。


担任の先生は名前を名乗ると、


『あっ、お母さんですか?実は起きてはならない事が起きました

と言う。

学校で起きてはならない事とは…私は、心臓や内臓が口から飛び出しそうだった。

『お母さん聞いてますか?』


聞いているから、早く先を話せ!と言いたいのをぐっと堪え


『何があったのですか?息子は無事なんですか?』

矢継ぎ早に質問した。

『ご安心下さい。今のところ小林君は無事です』


と言われ、今は無事だが、先はわからないのか、


『一体何が起きたのですか?』と私は聞く。

息子が今無事なら早く全容を聞きたい。

ところが


『来て頂いて、お話した方が…』と、なかなか教えたがらない。

『わかりました。伺いますから概要だけで結構ですから教えてください』

と、お願いすると事の次第の概要だけ教えてくれた。

国語の授業中に、A君が息子に飛びかかり、殴りつけようとした。

息子は間一髪逃げて校長室に駆け込んだ…と言う。

私は授業中なら教師がいたであろう。


教師はどうしたのか?と尋ねた。

気付かなかった!らしいという答えが返って来た。


授業中に教師がいて、まさかA君は忍び寄って飛びかかる筈はあるまいから物音はしただろう。

よしんばA君が物音をたてなかった…としても息子が足音を忍ばせて逃げる筈はない!

当然、脱兎の如く逃げたなら、足音やドアの開く音もしただろう。

しかし、教師は気付かなかったの一点張りだった。

こんな調子では埒があかない。


私は携帯電話で弟に訳を話し、学校へ行く旨を伝えた。弟はテープレコーダーを持参するように言ったが、今の私には~そんな余裕はなかった。