これが、365日毎朝日の出が7時の国シンガポールの夜明け15分前の海辺の景色です。


まだ夜だね、でも既に朝6:45.

私の敬愛する歴史探偵にして作家の半藤一利さんが昨日、お亡くなりになっていたとの訃報に接しました。
ご冥福をお祈りします。

日本の一番長い日、では、刻一刻と終戦に向かう8月10日前後からの青年将校により忍び寄るクーデターの陰と緊迫を、まさに刻一刻記す力作。

そして、ノモンハンの夏、では、いかにして戦争というものが小さな火花から着火し、また、自尊心やプライドから発火して多くの人命を失わせるのか、世界に蔓延し続けている大義なき戦争の一例を見ました。関東軍も軍としての指揮命令系統を無視した点は愚かなれど、それ以上に感じるのは参謀辻が国賊であり、排除されるべきであった軍人であるということ。辻により多くの局地的敗戦は生まれ、そして日本は開戦と敗戦に導かれたと私は考えます。
平和っていいね。

なによりお勧めしたい一冊は、「昭和史」です。
これは、近現代日本史の学校教科書副読本に指定しても良いほどに客観的に、そして、半藤さんの流れるような明快な語り口で紡がれた一冊。
令和からすれば2つ前の時代である昭和時代を、当時生きた国民の目線で虚飾のない歴史の事実を伝える語り部、半藤一利さん。
ニュートラルな歴史探偵による飾らないシンプルな力作。

まだ手をつけられていない半藤探偵の他の作品もこれから読んでいきたいと思います。

ご冥福を心よりお祈りいたします。