攻める日銀砲!!!! | ザキーヤのブログ

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日々徒然なるままの雑想を書き綴っております。(^^)



平成22 年6月14 日(月)
自由民主党
衆議院議員谷垣禎一

一、はじめに、普天間基地移設問題、「政治とカネ」について

私は自由民主党・無所属の会を代表して、菅総理の所信表明演説について質問致します。
先ほど、驚くべき情報が入ってまいりました。民主党は、会期を一日延長し、僅かなが
らとはいえ予算委員会を開催することを自ら提案しておきながら、これを撤回し、予定通
りの会期で国会を閉じたいとのことです。政権が代わって新しい内閣が成立したものの、
予算委員会も開催せずに国政選挙に入ったことはいまだかつてありません。
国会において
十分な議論を行い、説明責任を果たすためには、予算委員会の開催が必須です。前政権が
行き詰まった要因を隠蔽し、国政を左右する重要課題に蓋をし、国民の目から選挙戦での
選択肢を覆い隠したまま参議院選挙に臨む。これこそまさに、民主党の党利党略のみの姿
勢を如実に表現しております。このような逃げの手法は菅総理自らの意思なのか、政権発
足当初から逃げの姿勢に終始するのか、総理の考えを問います。

この度の総理の交代による政治的空白の間も口蹄疫の感染は拡大しました。手塩にかけ
た家畜を「処分」しなければならない悲しみと今後の生活への不安に苛まれておられる宮
崎県の畜産農家をはじめ関係者の方々に心よりお見舞い申し上げます。
わが国の畜産の心臓部に感染が飛び火しており、この問題は新たな局面に入っておりま
す。これまでの防疫体制を抜本的に強化し、危機管理の観点からも、人の移動制限等のあ
らゆる事態を想定しなければなりません。地域の皆様の経営支援や生活再建のためにも国
として全力を挙げて対策を講じることを強く求めますが、国会としても万全な対応をとる
べく会期延長等によって備えることが必要と考えます。
菅総理のお考えは如何でしょうか。

さて、私はまず、菅総理が、鳩山前内閣の副総理として、前内閣がもたらした国政の停
滞と混乱について、鳩山前総理とともに重い連帯責任を負っているのではないか
という観
点から質問をさせていただきます。
鳩山前政権は、度重なる食言、約束違反により、昨年の総選挙で新しい政治に期待し政
権を託した国民を裏切り、国民の深い失望と人心の離反を招きました。
その第一が普天間
基地移設問題であったことは言うまでもありません。ところが、総理に次ぐ副総理のお立
場でありながら、菅総理がこの問題に具体的にどのような役割を果たされたかが全く見え
ません。
鳩山前総理は、昨年夏以来、移設先のさしたる見込みも無いままに「国外、最低でも県
外」と言い募り、沖縄県民の期待を徒に煽りました。米国のオバマ大統領に安易に「トラ
スト・ミー」と伝えながら昨年末には何ら方針を示せず、自ら大見得を切った5月決着も、
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「辺野古に決めたらどんなに楽だったか」「杭一本打てなかった」とまでなじった現行案に
臆面も無く回帰しました。
関係者の合意も連立与党の合意も得られず、決着とは程遠い状
況のまま、結局、退陣へと至りました。
菅総理は、副総理としてこうした前総理を諌め、
事態を収拾するために関係各大臣に必要な指示を下し得る立場にあったはずですが、昨年
夏以降、昨年末、本年5月末の各段階で普天間基地移設問題にいかなる関与をなされたの
か、具体的にお答えいただきたいと存じます。また、そもそも鳩山前総理が県外・国外に
移設先を求められたことは適切だったのか、その結果、沖縄県民の心を弄んだ挙げ句に辺
野古に戻ってきたことは正しい結論であったかどうか、鳩山前総理のどこをどのように引
き継ごうとしておられるのか、かつて沖縄の海兵隊不要論を唱えられた菅総理のご所見を
お聞かせください。
私の印象では、菅総理はこの問題への関与を意図的に避けてきたように感じます。かつ
てテレビ番組で同席した折に「私は責任者ではない」とされた上で「普天間問題は、日本、
米国、沖縄、そして連立3党の4元方程式である」と述べられましたが、方程式の解探し
は鳩山前総理に任せ、自らの所管外であるかのようにダンマリを決め込む、そのようなこ
とが副総理というお立場として、まして縦割りの打破や政治主導を掲げる民主党政権の副
総理として許されるとお考えですか。菅総理の場合、結果的に鳩山前総理を支えきれなか
った訳ですが、わざと支えなかったと言えるのではないですか。政権ナンバー2の地位に
ありながら、普天間基地移設問題について、あえて職場放棄、戦略的サボタージュを決め
込んだのではないですか。副総理として、その不作為の責めは重大と考えますが、いかが
お考えでしょう。見解をお伺いします。

この問題が極めて重要なのは、今回の民主党の代表選挙において、岡田外務大臣や前原
沖縄担当大臣といった有力候補とされる方々が普天間の「戦犯」であることを自覚して立
候補を控えたとされているからです。結局、ダンマリを決め込んだ菅総理が民主党代表ひ
いては内閣総理大臣としての地位を手中に収めたということは、政治的嗅覚に優れた「ポ
リティシャン」菅直人としてはまさに面目躍如ということなのかもしれませんが、そのよ
うな自己保身第一の姿勢に関しては、副総理ましてや総理大臣としての資質を疑わざるを
得ません。実際、菅総理が、出馬記者会見の際、普天間基地移設問題について、「重荷を鳩
山総理に自らが辞めるということで取り除いていただいた」と他人事のように述べられま
した。このような態度は、今なお残るこの問題の重荷を総理大臣として自ら背負う覚悟が
ないことを端的に示しているのではないでしょうか。

菅総理あなたは、日米合意に至るまでの混乱や沖縄県民への裏切りの責任は前総理に押
し付け、日米合意の履行のための困難な道のりは人任せ、担当閣僚任せにして、危ない橋
は渡るまいと考えておられるのではないでしょうか。鳩山前総理は、理想や意欲はありな
がらそれを実現する手法を著しく欠いていたわけですが、菅総理に至ってはその理想や意
欲すらないのではと懸念される次第です。沖縄県民もこの代表質問を聞いておられると思
いますので、この機会に、普天間基地移設問題に対する自らのお考えと自らのリーダーシ
ップと責任の下で4元方程式の解決に取り組む覚悟を具体的に披歴していただきたいと存
じます。
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より具体的に伺います。菅総理はすでにオバマ大統領との電話会談で先般の日米共同声
明を履行することで一致したとされておりますが、その共同声明においては、辺野古に建
設される代替基地の工法について8月末までに検討を終えることとされております。鳩山
前総理は「辺野古の海が埋め立てられることは自然に対する冒涜」とまでおっしゃりなが
ら、最後は埋立て方式に回帰されつつあったようですが、菅政権においても工法として埋
立て方式を採用する方向性なのでしょうか。その際、沖縄とどのように協議しながら日米
交渉を進めていかれるのでしょうか。鳩山前総理の冒涜発言を踏まえた総理ご自身の埋立
て方式に対する評価と併せて、菅総理にお伺いします。

いずれにしても、沖縄県民の理解と協力を得なければ、日米共同声明の履行が覚束ない
ことは明らかです。菅総理は8月末の工法の決定までに沖縄の合意を得るおつもりなのか、
それとも鳩山前政権のやり口同様、沖縄の合意を得ることなく、工法まで決定してしまう
のか
、方針をお聞かせ下さい。さらに、この間の迷走で日米同盟に取り返しのつかない大
きな傷を付けてしまった
訳であり、米国民の日本に対する信頼を具体的にどう取り戻すの
か、お聞かせ下さい。また、地元の頭越しで決定された徳之島への訓練移転についても、
菅総理としてどのような取組みをなされるおつもりか、お伺いします。

次に「政治とカネ」の問題についてです。
菅総理はクリーンな政治を標榜しておられますが、「政治とカネ」の問題についても鳩山
前総理との一定の連帯責任を免れないものと考えます。鳩山前総理が実母から巨額の「贈
与」を受けていたという問題が取沙汰されていた渦中において、菅総理は税制及び徴税行
政の責任者たる財務大臣の職にあり、確定申告時期においては納税者の怒りの声も直接耳
に届いていたはずです。にもかかわらず、菅総理は、この問題でもお得意のダンマリを貫
かれ、税制及び徴税行政の責任者としての矜持を示すこともされませんでしたし、鳩山前
総理に対し身の処し方をアドバイスした形跡もありません。
今になってクリーンな政治を
掲げるのは結構ですが、前政権の内部にあって、総理はクリーンな政治を実現するために
どのような努力を講じられたというのでしょうか。改めて鳩山前総理の政治資金を巡る問
題に対する菅総理のご見解と鳩山前政権の副総理兼財務大臣としての不作為の責任につい
てお伺いします。

鳩山前総理は総理を結局辞任されましたが、クリーンな政治・クリーンな民主党という
のであれば、このまま幕引きするのは許されるはずはなく、国会の証人喚問を通じて真相
を解明しなければなりません。鳩山前総理は、一度は国会に提出すると約束した元公設秘
書の公判で用いられた関係書類をいまだ提出されていないことも問題であり、国会として
鳩山前総理ご本人から話を伺うより他はありません。
菅総理ご自身も、毎月1500 万円・7
年間で12 億6 千万円の贈与を「知らなかった」とされる鳩山前総理の説明を信じておられ
るのでしょうか。ほとんどの国民は納得しておりません。鳩山前総理と関係者の証人喚問
の実現を求めますが、前向きにご対応いただけますでしょうか、お伺いいたします。
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小沢前幹事長の資金管理団体を巡る政治資金規正法違反事件については、小沢前幹事長
の不動産購入資金の出所の説明が、政治資金・銀行からの借入金・自己資金と二転三転し
たことを菅総理はどう受け止めていらっしゃるのでしょうか。総理はこれで納得されてい
るのですか。小沢前幹事長は幹事長職こそ辞したものの、国会の場で自らの疑惑について
何ら明らかにしていません。クリーンな政治を掲げるならここでも、小沢前幹事長の証人
喚問が不可欠と考えますが、小沢前幹事長の事件に関する菅総理のお考え及び証人喚問の
実現に向けたお考えをお伺いします。

本件に関連して、民主党の辻恵議員が検察審査会事務局に接触したことが発覚しました。
司法に圧力を加えようとしたとの疑いは免れません。本事件に関しては、辻議員に限らず、
検察や検察審査会に動きがあるたびに、民主党内で圧力をかけるような議員連盟が創設・
開催される事態となっており、その異様かつ執拗なことは目に余るものがあります。辻恵
議員の行為に対するご見解及び権力の濫用をこととする民主党の体質について改善を図る
心構えがあるのかをお伺いします。

また、荒井国家戦略担当大臣にも事務所費問題が発覚しました。大量のマンガ等の購入
費が経費として計上されており、社会常識からかけ離れた荒井大臣の政治活動の実態が明
らかになりました。過去においても蓮舫行政刷新担当大臣と川端文部科学大臣にも浮上し
た問題ですが、新政権発足直後からこの有様では、クリーンさをアピールする資格などな
いのではないでしょうか。
本件について、総理の見解をお伺いします。

二、経済財政運営について

次に、「強い経済」・「強い財政」・「強い社会保障」という言葉で語られる菅内閣の経済財
政運営についてお伺いします。
まず、「強い経済」についてですが、菅総理は、最近経済の猛勉強をされているかのよう
に伺っています。総理になって初めて沖縄における海兵隊の抑止力という安全保障のイロ
ハを学ばれた鳩山前総理
に比べれば、事前に勉強を積み重ねてきたことは良しとしますが、
私も菅総理も六十代半ばで、わが国経済の舵取りが「六十の手習い」に委ねられるとすれ
ば、本当に「強い経済」が築かれるのか少々不安を禁じ得ません。
そこでお伺いします。
菅総理は、「菅ノミクス」や「菅ジアン経済学」と呼ばれる経済思想をお持ちと聞いてお
ります。ワイズスペンディング、「賢い政府支出」、すなわち、雇用と需要に焦点を置いて
支出を行えば、経済は成長するということのようです。このこと自身を私も否定はしませ
んが、問題は、総理ご自身が昨年5月の予算委員会で、民主党が掲げる高速道路料金無料
化こそが「賢い政府支出」であるとして、当時の麻生政権の補正予算を批判されたことで
す。
賢い菅総理に経済財政政策をお任せすれば、高速道路を無料化することによって経済
を成長させ、財政も健全化させるということのようですが、俄かには信じられません。そ
のお考えを撤回されないとすれば、「新成長戦略」の柱として盛り込まれてしかるべきと考
えますが、所信表明演説では触れられておりません。国民の多くが反対する高速無料化に
ついて、財政支出としての評価、成長戦略との関係について、まずお答え下さい。いずれ
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にしてもこのように、菅総理が編み出された成長理論は財政支出と結び付けば、野放図な
歳出膨張に陥ることとなりかねませんが、総理の見解を伺います。

続いて、菅総理が政権発足後、最初に決定した重大な経済政策、郵政肥大化政策につい
てお伺いします。先日、衆議院で強行採決された郵政改革法案は、国の保証を付けて、地
方で中小企業に回るべき資金を全国から吸い上げた挙げ句、国債や「第一の道」たる公共
事業、あるいは外国債券に回す荒唐無稽な法案であります。
これが菅総理の言う「強い経
済」・「強い財政」政策なのでしょうか。総理の見解を伺います。また、この法案は急転直
下廃案となる
ようですが何故でしょうか。やはり総理の経済政策にふさわしくない部分が
あるのでしょうか、お答えください。

次に、「強い財政」についてお伺いします。
菅総理が、財政健全化に並々ならぬ意欲を示されていることは、率直に評価しますが、
具体策となるとあまりに抽象的で不安を覚えます。

まず、財政運営戦略及び中期財政フレームの策定については、今の今までこうしたもの
が存在しなかったこと自体が異常と言わざるを得ません。昨年の総選挙における民主党の
マニフェストは、わが党と異なり財政健全化目標については一切言及されておらず、結果
として22 年度予算編成は、羅針盤なき航海そのもののバラマキ予算に終わりました。
これ
だけの債務残高を抱えるわが国の政府が、政権交代後9ヶ月となる今になっても財政健全
化目標一つ示せていないのは、財政に対する危機感の欠如の表れ、政府の怠慢であると考
えます。わが党は、まずは10 年以内の国・地方合わせたプライマリー・バランス黒字化の
確実な達成をはじめとする「財政健全化目標」を掲げてきたわけでありますが、政府はい
かがなさるおつもりでしょうか。いつまでも検討などと言っていないで、鳩山前総理もお
茶を濁すようなことはしないと明言された以上、この場で確固たる裏付けのある具体的な
財政健全化目標を直ちに示すことこそ、「強い財政」を掲げる総理の責任と考えますが、明
確なお答えを求めます。

財政運営戦略や中期財政フレームについては、サミット前には公表するとの発言もあっ
たようですが、そもそも昨年から「来年前半には作る」と言い続けてきたことを考えると、
会期終了後になって公表されるとすれば、国会軽視も甚だしいものと考えます。特に中期
財政フレームについては、複数年度にわたる予算編成に影響を与えるものであり、6月中
とは言わず、財政運営戦略や財政健全化目標と併せて直ちに公表した上で、十分な時間を
取って国会の審議に供するのが筋と考えますが、いかがでしょうか。明確なご答弁をいた
だきたいと存じます。

菅総理は、そもそも鳩山前内閣の財務大臣として、財政健全化法の提出に向けた準備作
業を進めておられ、一時期は4月末国会提出の勢いでしたが、その後音沙汰無しです。総
理は、法律という形をとることにより超党派での国会における財政健全化の議論を行う土
俵ができるという趣旨まで述べられていた訳ですが、そこまでお考えの法案を、自ら総理
になっても提出しないどころか、財政運営戦略や中期財政フレームについても国会に示さ
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ないとなれば、大見得を切った割には言葉を守れないという点において鳩山前総理と変わ
らないのではないか、という疑念を抱かざるを得ません。わが党が財政健全化責任法を出
して3ヶ月近く経ちました
が、本来その修正協議などで対応できたはずです。財政健全化
法に対する取組みはどうなってしまったのか、お聞かせ下さい。

菅総理は、平成23 年度当初予算における国債の新規発行額について、かねて22 年度予
算の水準である44.3 兆円以内とするお考えを示されていますが、これは菅政権の不退転の
公約と受け止めて宜しいでしょうか。よもや実現する見込みもなくぶち上げたが守れない
という第2の普天間問題に陥るということはないでしょうね。
改めてお覚悟をお伺いしま
す。また、23 年度予算に限らず、総理在任中の予算編成については、これを守られるとい
う理解で宜しいでしょうか。

もっとも23 年度予算においてすら、バラマキばかりの民主党マニフェストの見直し、す
なわちマニフェスト仕分けを行わない限り、その実現は不可能です。
さらには、菅内閣の
もとでは、各大臣・各省庁が、我こそは経済成長をもたらす「賢い財政支出」だ、税収に
も寄与するので結局国債発行額も抑制されるのだという主張を繰り広げ、昨年秋の概算要
求のように歳出額が際限なく膨らむおそれもあります。財政破綻に導くマニフェストを撤
回することに加え、概算要求段階から歳出の歯止めを掛け、中期財政フレームでも分野別
にまで踏み込んだ具体的な歳出抑制の方針を示す必要がある
と存じますが、この3点につ
いていかがお考えでしょうか。

消費税についてお伺いします。消費税については、総理就任後明らかにトーンダウンし
ており、所信表明演説ではついに言葉が見当たらず、消費税隠しとの誹りを免れません。
消費税を引き上げるべきとお考えか、上げるとしたら何%ぐらいまでとお考えなのか、歯
切れよくお答え下さい。


消費税の使途についてもお伺いします。先ほど来申し上げている通り、「菅ノミクス」や
「菅ジアン経済学」の下では、成長につながる「賢い財政支出」については増税を厭わな
いということになりかねません。そうなりますと消費税を増税したとしても、使途は、現
在の予算総則に定められた高齢者三経費、さらには社会保障分野に限られず、成長分野で
ありさえすれば、それこそ高速道路無料化の財源であろうと充てられるということになる
のでしょうか。となると、これまで最低保障年金の創設などに充てるとして消費税の社会
保障目的税化を掲げてきた民主党マニフェストの方向と異なることになります。消費税を
社会保障目的税と考えるのか否か
、見解を改めてお伺いします。

なお、菅総理は、仮に増税を行ったとしてもそれを「賢い財政支出」に振り向ければ、
経済は成長するので増税と経済成長が両立するとお考えと聞きます。しかし、増税分を「賢
い財政支出」に振り向けることができたとしても、それで使い果たしてしまえば、財政収
支の改善には殆どつながりません。うまく経済成長できたとしても、わが国の税収が名目
GDPの1割に満たないことからお分かりいただけますように、その経済成長による増収
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効果は高が知れています。すなわち、菅理論では、増税しても増税しても、財政収支の改
善効果は限定的であり、財政健全化の見地からは増税幅が幾らあっても足りない
というこ
とになります。勿論、増税の必要性を訴えるに当たって国民に夢を語ることは政治手法と
して重要なことだと思いますが、新たな財政支出に充てる、成長分野に充てるといった景
気が良い話ばかりを訴えるのではなく、打ち出の小槌はもうないのだということを国民に
率直に語りかけることもまた政治家の役割ではないでしょうか。
増税と経済成長の関係に
ついて総理のご見解を改めて伺います。

税制改革の時期について伺います。消費税を含む税制抜本改革について、平成21 年度税
制改正法の附則第104 条において、すでに検討の基本的方向性に加えて23 年度までに具体
的な内容を定める法案を提出するというスケジュールが法定化され、政府を拘束しており
ます。政府の税制調査会も、この方向性を踏まえて検討されているようですので、問題は、
23 年度までに具体的な内容を定める法案を提出するというスケジュールであります。菅総
理は、代表選出馬の際の記者会見において衆院解散について問われ、来年度予算の編成後
でも理解を得られると答えられています。すなわち、衆議院を解散して信を問うた上で23
年度までに法案を提出するというスケジュールも十分可能と考えられますが、附則第104
条の税制抜本改革の法案の提出時期についてそのまま守るお考えなのか、見解をお聞かせ
下さい。

なお、菅総理は、財政健全化について「財政健全化検討会議」を創設し、与野党の壁を
越えた議論を行うことを呼びかけておられます。我々もかねて社会保障の改革や消費税を
含む税制抜本改革には超党派の議論が必要と考えており、与党時代はもちろん、2月1日
の衆議院代表質問でも私は社会保障円卓会議の設置を具体的に提案いたしましたが、当時
の鳩山総理は拒否されました。加えて、わが党が提出した財政健全化責任法には、「党派を
超えた国会議員により構成される会議を設置」と明記されている上に、巷間伝わってくる
民主党マニフェストと同じ財政健全化目標も先んじて掲げておりますが、先ほども申し上
げたように店晒しのままであります。さらには、財政運営戦略も中期財政フレームについ
ても国会での議論の余地を与えないようなタイミングで発表しようとされています。この
ような中で突如として政府・与党の方から呼びかけをなされても、ポーズだけではないか
という疑いを禁じえません。超党派の会議であれば呼びかけなど不要です。わが党の法案
さえ成立させれば、呼びかけという口約束ではなく法律という形で国民にきちんと約束し
たうえで設置できます。しかるに、無駄が20 兆や9.1 兆円削減できるから財源捻出は可能
だ、と荒唐無稽なマニフェストに拘泥するなどして建設的な議論を進めてこられなかった
のはどちらなのか。
まずはマニフェストを撤回していただき、わが党の財政健全化責任法
の取扱い、財政運営戦略及び中期財政フレームの公表のあり方について善処していただく
ことが必要です。また、協議の内容は抽象論にとどまらず、社会保障や税制のあり方を含
めた広範かつ具体的なものでなければなりません。こうしたことをどこまで具体的かつ真
摯にお考えなのか、言い換えれば総理の本気度をお伺いしたいと存じます。

三、国会運営について
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最後に、国会運営のあり方についてお尋ねします。
最近の与党の横暴な国会運営については眼に余るものがあります。郵政改革法案は、か
つて100 時間以上の審議時間をかけ、更には国民に信を問うた郵政民営化の方針を大転換
するものであるにもかかわらず、郵政票目当てで選挙前に法案を通すことを最優先して、
わずか6時間弱の審議だけでの強行採決が行われました。このように、与党は、選挙目当
てで自分達に都合のいいことに関しては数の力で議会のルールを踏みにじることには躊躇
がない一方で、政治とカネや普天間基地移設問題など都合が悪いことには集中審議の要求
に頑として応じませんでした。

強行採決は、郵政改革法案に限らず、公務員制度改革関連法案、地球温暖化対策基本法
案など10 回に及び、まさに与党の思い描く日程を消化するためだけに国会が私物化され、
議会制民主主義が冒涜されています。さらには、強引に衆議院を通したものの参議院選挙
の投票日を遅らせたくない一心で、これらの法案の多くは参議院において審議未了の廃案
となる見通しです。政策よりも選挙を優先する、行き過ぎた選挙至上主義という小沢イズ
ムは菅政権にも脈々と引き継がれて国会を蔑ろにしています。
国権の最高機関たる国会が
与党の汚れた思惑によって最低機関に貶められつつあることはもはや見過ごすことはでき
ません。参院選で与野党逆転を実現することこそが、多数派の理不尽な暴走を阻止する、
衆議院に対するチェック機能としての参議院に本来期待された役割を取り戻す唯一の道で
あると考えます。
菅総理におかれても、せめて先ほど申し上げた鳩山前総理や小沢前幹事
長の証人喚問の実現、普天間基地移設問題、経済財政運営をはじめとした内政・外交の基
本方針や政治とカネの問題を巡る予算委員会の開催によって、選挙の前に国民に選択肢を
提示する責務を果たし、いささかでも議会の権威と権能を取り戻せるよう総理自らが指導
力を発揮すべきものと考えます。これまでの与党の国会運営に対する反省と今後の取組み
について、見解をお聞かせ下さい。

四、おわりに

鳩山前政権が重ねた内政・外交の失政や政治資金問題は、民主党の体質的・構造的問題
に起因するものであり、鳩山前総理の責任にのみ帰すべきものではありません。いわば会
社の体質・構造に問題があったのであり、社長一人を変えたところで問題が解決するので
はありません。
本来は経営陣が総退陣して会社の更生が図られるべきであるのにもかかわ
らず、経営陣は軒並み留任で、普天間基地移設問題や政治とカネという重要な経営事項に
ついてあえて頬かむりをしてきた副社長が平然と社長に昇格するということは、許されざ
ることです。
菅総理は、本来そうした不作為の責任も含めて、鳩山前総理と共に身を退く
べきだったのではないでしょうか。

今、支持率を見る限り、菅総理に対する国民の期待は確かに高いものがありますが、昨
年の秋も国民は政権交代で誕生した鳩山前総理に大いに期待し、結果として無残にも裏切
られました。
今回社長を替えても、経営陣や社員が変わらない限り、同じ歴史が繰り返さ
れることは目に見えています。口蹄疫問題の連帯責任を負うべき山田前農林水産副大臣を
大臣に昇格させる。普天間問題に関与した岡田外務大臣、北澤防衛大臣、前原沖縄担当大

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臣を留任させる。これはまさに前政権の失政の残滓を引きずる内閣であります。
しかも、民意を受けていない正統性を欠いた内閣でもあります。鳩山前総理が辞職し、
福島党首も県外・国外移設の約束を違えられた挙げ句に更迭され、亀井代表も郵政改革法
案成立の約束を裏切られて辞職し、政権発足当初の連立三党首は全て閣内から去りました。
マニフェストも空証文に終わったうえに、国民との約束違反は素知らぬ顔で見直しを図る。
鳩山・小沢両氏の金銭スキャンダルに蓋をするあまり、政治主導や地域主権、地球温暖化
対策といった内閣の看板法案の多くも成立に至っておりません。ことここに至っては、
つて菅総理が著書で明記されたとおり、「政策的に行き詰まったり、スキャンダルによって総理が内閣総辞職を決めた場合は、与党内で政権のたらいまわしをするのではなく、与党は次の総理候補を決めたうえで衆議院を解散し、野党も総理候補を明確にして総選挙に挑むべき」ではないでしょうか。
総理にご見解を伺います。総選挙を逃げるならば、それは政権に居座り、参院選に勝つためのごまかしに過ぎないことの証左であります。
我々としても、来るべき参院選で国民の皆様に精一杯のお願いをして、このような失望
の歴史の繰返しを断ち切るべく全力を尽くします。国民の皆様方には、まずはクリーンな
政治を掲げる新体制が、鳩山前総理や小沢前幹事長の証人喚問などを通じてウミを出し切
るか、開かれた党運営を標榜する新体制が、国民にとってより重要な国会について、開か
れた運営を行うかを刮目してご覧頂き、皆様方のご賢察をお願いして私の質問を終わりま
す。
http://tanigaki-s.net/pdf/20100614daihyo.pdf


以下、「攻める日銀砲」こと谷垣禎一自民党総裁のツイッターより。


昨日は野党党首が集まり「予算委員会を実行して国民に対する信政権の説明責任を果たすべき」と一致し、菅総理に対して党首会談を申し入れていましたが先ほど受けられないとの返事がありました。なぜ党首同士の話し合いまで拒否して国会を早く閉じようとするのか。ギリギリまで審議を求めます。
http://twitter.com/Tanigaki_S/status/16203726897

ところでワールドカップで日本がカメルーン戦に勝ちました。耐えに耐えてつかんだ勝利に感動しました。世界で「いちばん」を目指して頑張ってくれることを期待しています。
http://twitter.com/Tanigaki_S/status/16204741518

「はやぶさ」も同じです。麻生政権での17億円の概算要求が事業仕分けで3000万円まで削られ「はやぶさ2」に着手ができなくなっています。未来への投資が「いちばん」につながります。
http://twitter.com/Tanigaki_S/status/16204998134


>なぜ党首同士の話し合いまで拒否して国会を早く閉じようとするのか。

そら、選挙前になるべくボロを出さんようにでしょうな。(--メ)


はやぶさ、後継機の予算3000万に縮小…着手できず
 宇宙航空研究開発機構は後継機「はやぶさ2」の計画を進めている。文部科学省は昨夏、今年度予算の概算要求に17億円を盛り込んだが、政権交代を受けた予算削減で3000万円に縮小。製造に着手できなかった。

 はやぶさ2は、目標とする小惑星と地球の位置関係などから、2014~15年に打ち上げないと、次の機会は10年以上も先になる。来年度には製造に着手しないと間に合わない。川端文部科学相は11日、「(はやぶさの実績が)次につながるようにしたい」と述べた。

 ただ、財政状況は厳しい。宇宙開発の今年度予算は3390億円で前年度比2・6%減。今後も大幅増は見込めない。はやぶさの快挙をどう生かすのか、注目される。
(2010年6月14日 読売新聞)
http://osaka.yomiuri.co.jp/science/news/20100614-OYO8T00291.htm


でもって「仕分けの女王」レンホウ氏、主人も主人なら秘書も秘書。
痴漢行為を働いて任意聴取を受けている。あほか。

蓮舫行政刷新担当相の公設秘書 痴漢で任意聴取
2010.6.15 02:10
このニュースのトピックス:性犯罪
 行政刷新担当相を務める民主党の蓮舫参院議員(42)の30代の男性公設秘書が、東京都豊島区の路上で女性の体を触るなどした疑いがあるとして、警視庁池袋署が男性秘書から任意で事情聴取していたことが14日、捜査関係者への取材で分かった。捜査関係者によると、痴漢行為は女性が被害届を出さなかったため事件化されていないが、男性秘書は任意聴取の段階で痴漢を認めたという。

 捜査関係者によると、自転車に乗っていた男性秘書は2日午前2時5分ごろ、豊島区池袋の川越街道沿いの歩道で、歩いて帰宅中だった女性(18)=板橋区=に対し、追い抜きざまにスカートをめくり、尻を触って逃げたとされる。

 直後にパトカーで現場を通りかかった警視庁第2自動車警ら隊の隊員が、様子がおかしい女性に声をかけたところ、女性から「あの人痴漢です」との訴えを受け、先方を走っていた男性秘書を呼び止めて署に同行を求めた。

 男性秘書は当初、「知らない」と痴漢行為を否定したが、その後「スカートの中を見たくてやった」と認めた。女性は「早く帰りたい」として被害届を出さずに帰宅したため、男性秘書に対しては事情聴取のみで終了した。男性秘書は少し酔った様子だったという。

 同事務所の代理人弁護士は産経新聞の取材に対し、男性秘書が女性とトラブルになったことや、任意で事情聴取を受けたことは認めた上で、「刑事事件として事情聴取をされたものではない。男性秘書を容疑者とする刑事事件は存在せず、内容の詳細は控える」とコメントしている。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/100615/crm1006150211003-n1.htm


「はやぶさ」のことで宇宙開発事業仕分けについてかなりの抗議が行ったのか、レンホウ氏は以下の記事のように釈明。
現与党の体質そのままに、人のせいにするのは実にお手のもの。


蓮舫行刷相 はやぶさ帰還を絶賛 「仕分け結果、何が何でもではない」
2010.6.15 12:24
蓮舫行政刷新担当相は15日午前の記者会見で、小惑星探査機「はやぶさ」の帰還を「偉業は国民全員が誇るべきものだ。世界に向かって大きな発信をした」と高く評価した。

 また、昨年11月の事業仕分けで、後継機開発など衛星関連予算を削減と判定した仕分け結果について「宇宙開発は私は直接担当しておらず、今一度流れを確認している」と釈明。「仕分け結果を何が何でも守るべきだということではない。国民のさまざまな声やご判断は次期予算編成に当然反映されるべきだ」と語った。
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100615/plc1006151230011-n1.htm


反吐が出る。


口蹄疫問題。

こんな状態で本当に選挙をするのか。信じられない。
以下、新富町にお住まいの紅助さんよりいただいたコメントを転載させていただく。
紅助さん、いつも貴重な現地のお声をありがとうございます。_(__)_


■立ち会い

ザキーヤさん、こんばんは。
ワールドカップ盛り上がってますね。暗い話題ばかりの私達にとって、ゆうべの試合はうれしいニュースでした。

昨日は知り合いの農家さんの殺処分に立ち会いました。
ほとんどの農家さんは殺処分の現場には立ち会いません。
でも、知り合いの農家さんは埋却地にトラックで連れて来られた牛達を、最後まで看取られました。

地面に横たわった まだあたたかい牛の体を1頭1頭、撫でながら『ありがとう』『ごめんね』…と声をかけておられる姿を見て、こんなに愛情をかけて育てられた牛は幸せだっただろうなぁ…と思いました。

ワクチンを打った後も、毎日新しい命は生まれています。そんな子牛もあと1週間もたたずに殺処分になります。
現場に行くと 口蹄疫というウィルスが どれほど恐ろしいものか思い知らされます。
本当に、こんな悲しい農家さん達の姿は見たくないです。

ザキーヤさん いつも私達の体を気遣っていただき ありがとうございます。
最後まで、頑張ります。
紅助 2010-06-15 22:21:47


都城市の口蹄疫、半径1キロ圏すべて陰性
口蹄疫
 宮崎県の口蹄疫(こうていえき)問題で、県は15日、感染が確認された都城市の農場から半径1キロ圏にある8農家11農場の牛と豚計97頭のウイルス検査と抗体(血液)検査は、すべて陰性だったと発表した。

 周辺に感染が広がっていないことが確認されたことになる。今後、新たな発生がなければ、終息確認調査を経て、7月初めに移動・搬出制限区域が解除される。

 今月9日に感染が確認された農家の牛236頭は全頭殺処分された。周辺農家の家畜については、国と県は県東部の感染地帯で実施した半径10キロ圏の全家畜へのワクチン接種は行わず、代わりに感染が広がっていないかどうかを確認するための検査をしていた。
(2010年6月15日22時52分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100615-OYT1T01149.htm


少しほっとしました。
しかしながらこれでは感染ルートの解明がますます必要ではないか。


最後に……



酒の死因が陰謀か病死か死因については誰も知らない・・。だた言えるのはIMF(国際通貨基金)の改革(融資増減の倍増、低所得国には2011年末までの金利引き下げ)を行ったのは麻生元首相と彼である功績は世界には伝わっているが日本には伝わっているどころかあまり知られていない・・。IMF専務理事のストロスカーン(一番偉い人)は「日本による融資は、これまで人類の歴史で最大のものだ」と謝意を述べていた。会見後、酔っぱらって展示物を触ったという事実はないと本人も言っているしバチカン美術館も否定していましたがマスコミは黙殺しています・・。IMF=通貨と為替相場の安定化を目的とした国際連合の専門機関。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm11059348

中川昭一先生のご名誉回復のために、これからもできることをやっていきたいと思います。