大好きな沖縄の城巡り、今回は2月に行った、沖縄における最初の王統を築いた英祖王(1229年~1299年)の誕生地として、知られる浦添市伊祖にあるグスクで県史跡の伊祖(いそ)城の報告です。なお、英祖王は彼の生誕時に母親が太陽を飲み込む夢を見たところから「てぃだこ(太陽の子)」の愛称で呼ばれています。

 

英祖王統は、4代の玉城王の時には中山王国として成立していたようです。三山時代の北山王国、南山王国の初代国王は、それぞれ按司として活躍した英祖王の次男、五男の孫といわれています。

 


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伊祖城は、東西5070メートルの琉球石灰岩の丘陵上にあり、英祖王の父祖代々の城だったと伝えられています。

 

さて、登城しましょう。伊祖グスクを含む地域が伊祖公園になっているので、伊祖公園駐車場からのスタートとなります。

 

 
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城址跡とされる場所は右手奥となるので5060メートル歩くと登り口となります。

 


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石段が相当劣化しており、木製の階段が設けられており、そこから少し登っていきます。

 


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ちょっと登ると鳥居が見えてきます。

 


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鳥居の手前で振り返ると次のような感じです。

 


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鳥居を越えると城の案内板と社(伊祖神社)があります。

 


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案内板からも社の奥の方に井戸跡等があるようなので、奥の方に入っていきます。

 


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ほんのちょっと登ると石段があります。

 


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そして石段が左折れしているちょっと先に井戸跡らしきところがあります。

 

私は城に行くといつも水の手が気になり、確認して不思議に思うのですが、ここも同様に丘陵の一番標高が高いところのすぐそばに井戸がありました。

 

水の手を確保できることを確認して城を築いたのか、あちこち掘ってみて探し当てたのかいつも考えてしまいます。

 


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井戸を確認して、最後の石段を数段登ると頂上というか見張り台があったようなところに着きました。眺めはいいですよね。

 

 
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さて、登り口から主郭だったと思われる神社跡、その奥の井戸跡、見張り台すべて合わせてもとてもこじんまりとした伊祖城でしたが、おそらく、主郭の周りも住居などがあった郭があったことを感じさせる石垣の名残が丘陵全体(だいたい伊祖公園全域くらいでしょうか)を囲んでいます。

 

いくつか、写真をお見せしますね。

 


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最後に英祖王は、伊祖城の近くの浦添の断崖の上に浦添城を築城したといわれており、浦添城北側崖下中腹には陵墓である「浦添ようどれ」があり、西室は英祖王陵とされています。「浦添ようどれ」は、沖縄戦で大きな被害を受けましたが、現在、修復されています。

 

「浦添ようどれ」の写真は次の通りです。(白い壁のところが英祖王陵)

 


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以上、沖縄の伊祖城の報告でした。