富士山麓の駿東地域の城巡り、現在の静岡県裾野市にある葛山城のその２です。
前回は二の丸、本丸とお城の中心部を観ましたので、今回は中心部と東西の堀切で分離された西曲輪側と大手門がある東曲輪側を紹介しますね。
それでは、少し、戻って、二の丸への虎口のそばの西の堀切の向こうの西曲輪に行ってみましょう。まずは、大きな堀切があります。
続いてもう1本堀切があります。
そして2本の堀切を通り過ぎての西曲輪ですが、あまり大きなものではなかったようですね。
西曲輪を通り過ぎると、裏手の方へ細い下りの山道があります。
しばらく降っていくと、やや窪んだ、隠されたような所にある水の手（井戸）にたどり着きます。水を汲みに来たという様子が目に浮かびませんか？
水の手付近からは、水が流れていたようで、その水を利用して水堀があった様子で、水止め堰跡が残っています。
水堀の向こう側は二の丸、本丸から見下ろす断崖になっています。
さらに城の裏手を堀跡か川底道のようなところを進んでいきます。
しばらく行くと大手口の方に出てきました。ここには小さな駐車スペースがあります。
この大手口から再度、登城してみます。
すぐに、大手曲輪があります。さほど大きくないですね。
続いて東曲輪があります。堀の部分が道になっているのでしょか。東曲輪もさほど広くありませんね。
そして、中心部と区切る東堀切に出ます。
この堀切を超えるとちょうど仙年寺からの登り口との合流地点に戻ります。
以上、葛山城の登城報告でした。
なお、余談ですが、葛山家の菩提寺である仙年寺山門脇に立派な半田地蔵尊が置かれています。
江戸時代、葛山衆の四天王と呼ばれた4家の一つの半田家をはじめ、近隣の家で幼児が次々と夭逝したことから悲嘆にくれた親たちが諸霊供養のために高度な技術者集団である信州高遠の石工に地蔵尊を作成してもらったそうです。
現在も霊験あらたかなる守護仏として、この半田地蔵尊が地元の人たちに大事にされていることがわかります。
葛山地区は「もののふの里」として、売り出しているだけあって、城跡はもちろん地域全体がしっかり整備されており、気持ちよく巡ることができました。
皆さんもぜひ、攻城してみてください。