5月連休の初めに、登城した玄蕃尾城を報告します。

 

玄蕃尾城は続100名城に選定された福井県、滋賀県の県境の内中尾山(柳瀬山)標高459メートル)の山頂付近に築かれた城で、なんといっても秀吉と勝家の賤ケ岳の戦いで柴田勝家が本陣を構えたところとして有名であります。

 

しっかりした立派な構から、おそらく勝家が国境の出入り口を抑える重要な拠点として築城、整備したことがうかがえます。

 


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登城するには、国道365号線を滋賀県側から福井県方面に進み、信号による一方通行である柳瀬トンネルを出てすぐの右手に入る林道思しき道を10分程度走ったところにある駐車場から、登る道がわかりやすいと思います。

 

 
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駐車場には仮設トイレもおいてあるなど整備されています。しかしながら、続100名城に選定されたので、きっとさらに整備されるでしょうね。

 


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さて、駐車場の脇から登城開始です。道もばっちり整備されていますので、安心です。

 

 
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しばらくは、道幅はありますが、登り坂です。10分ほど登ると行市山砦方面(右手)と玄蕃尾城方面(左手)の分かれ道に出ます。この分かれ道のところだけ、どういうわけか玄蕃尾城に行く道が細く、脇道のようになっています。

 


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この細い道をちょっと進むと尾根伝いと思われる平坦もしくは緩い坂の比較的広い道を進むことになります。

 


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5分もしないうちに次のような立派な掲示板と出会います。国指定史跡で滋賀県と福井県にまたがっているのがわかりますね。

 


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詳しく縄張り図を観てみましょう。この図の左下に示される掲示板(現在地)あたりからしばらく行くと虎口、そして7つのほどの廓と本丸が存在することがわかりますね。

 


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現地に行って、よくわかりましたが、きれいに整備されていて、遺構もすばらしくよく残っています。また、表示も丁寧にされていて、どこにいるかわかりやすくなっています。

 

それでは縄張り図に沿って、見ていきます。廓(曲輪)の間は土橋だったようです。

 

まず、出てくるのが南虎口大手口(専守防衛)①です。

 


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虎口に入った虎口廓から南虎口を見ると次の通りです。

 

 
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そして東虎口(攻撃用大手口)②が見えます

 

 
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東虎口から中に入ると右手に空堀とその先に腰廓が見えます。

 


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さらに進むと馬出廓③があります。意外と小さい。

 

 
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そして、主郭(本丸)です。指令所との表記があります。

 


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主郭には櫓台⑤があります。天守的(指令所的)なものがあったのでしょう。

 

 
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櫓台の裏手の空堀。

 


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さらに主郭の北側にも馬出廓⑥があります。

 


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そして、搦手曲輪⑦です。兵站基地と表示されています。

 


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搦め手虎口⑧があります。

 


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主郭の櫓台の後ろ側を廻ると、張出廓(見張台)⑨に来ます。

 


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樹木が邪魔ですが、眼下に山のふもとが見渡せます。

 


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そして腰廓⑩を通って南虎口のほうに戻りました。

 


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以上、写真だけでは実際の様子はわかりにくいとは思いますが、整備がされているのはお分かりいただけたと思います。

 

往時は柵や塀、ちょっとした建物はあったでしょうから、いろいろと想像して楽しめます。