先日、原宿にある太田記念美術館に「浮世絵動物園」を観に行ってきましたので、簡単に報告します。
会場となっている太田記念美術館は、実業界で活躍した5代目太田清蔵のコレクションをもとに1980年1月に開館しています。肉筆浮世絵500点をはじめ、浮世絵版画など浮世絵関係中心に12000点を超える作品が収蔵されています。
にぎやかな原宿駅の近くですが、ちょっと脇道に入った意外と静かな場所にあります。
さて、今回の企画展、「浮世絵動物園」は、2010年に多彩な動物が登場する浮世絵を紹介して好評を博した「浮世絵動物園」展をパワーアップさせたもので約160点展示されています。
前後期の入れ替えがあるようですが、歌川国芳、鈴木春信、葛飾北斎、歌川広重などの作品も登場しています。
動物がでているということで、よく見る浮世絵とはちょっと違う楽しみ方もできますし、浮世絵をみるといつも思うのですが、その時代の庶民の生活の様子やファッション、思い、幕府の規制に対して、絵師が知恵を働かせて上手にかわしている姿など興味深く観ることができます。
たとえば、下の作品は、歌川国芳の「里すずめねぐらの仮宿」は吉原遊女を描くことが禁じられているため、すずめで擬人化して書かれています。また、いろんな職種が描かれており、当時の様子が本当によくわかります。
簡単に触れましたが、いろいろと楽しめますので、原宿散策のついでにぜひ、訪れてみてください。会期は5月28日までです。