今回は、自宅から一番近くにあり、歩いても行ける光が丘美術館(1993年開館)です。
といいながら、初めての訪問でした。
美術館の場所は都営大江戸線光が丘駅から駅前大通りを平和台方面(東方向)に歩いて3,4分くらいのところを左に入ります。
すると左に北野八幡神社が見えます。
そして、30メートルほどのちょっと武蔵野のイメージが残る場所にあります。
美術館は蔵のように見える建物です。そしてこの美術館にはキャッチコピーがあります。
それは、「時をこえて、しみじみと。」です。けっこうしゃれたコピーですよね。
小規模の個人オーナーの美術館で、所蔵作品は日本画家の森田りえ子、木村圭吾、中野嘉之、版画の井上員男、陶芸の田村耕一の作品とのことです。おそらく、オーナーのお気に入りの作家なのでしょう。
現在、開催している展覧会は「木村圭吾の世界展」~咲き匂う桜たち~です。(3月27日まで)
現在は、2階にテーマである木村圭吾の作品が展示され、1階は所蔵作家の皆さんの作品が展示されています。
美術館そのものが和風様式で造られていて、混雑していないこともあり、静かで落ち着いた佇まいで、作品も雰囲気に調和するものが多かったように思います。
個人的には、ゆっくり楽しめる作品が多くあるなあと感じましたし、その中でも今回のテーマである木村圭吾の作品は、構成や色あいなど私の好みのものが多くありました。
少し紹介しますと、チケットにも載っている木村圭吾の「1994 東京」、実物は六曲屏風一隻です。
実物が展示されていましたが、六曲というスケールで新宿の高層ビル群と桜の対比が何ともいえない素晴らしさでした。
次に「秋想譜」。四曲一隻屏風です。丁寧に書かれており、秋を強く想わせます。
そして、「冬の陶酔」。四曲一隻屏風です。寒々しい冬の中に毅然としたものを感じました。
それから、この美術館の2階フロアーには、オーストリア1000年祭を機にベーゼンドルファー(ピアノ製造の御三家と言われている)が、特別企画の限定品として製造した12台の1台が置いてあります。そして、ときどき、このピアノを中心としたコンサートが月1,2回、開催されているとのこと。
素晴らしい絵画に囲まれた空間で音楽を楽しむのも素敵だなあと思います。
敷地内には、陶芸教室を実施している「飯綱山陶房」、会津産の玄そばをそのまま仕入、自家製粉で石臼引きしたそばを食べさせてくれる、そば処「桔梗家」があります。桔梗家は、埼玉県小川町の養蚕農家を移築した建物でゆったりした田舎屋でおいしいそばをいただけますよ。