先日、東京駅近くのブリヂストン美術館に行ってきました。
ここは私がサラリーマン生活のほとんどを過ごしている中央区の徒歩圏内にありながら、行ったことがなかった美術館であります。(お恥ずかしい!さすがに存在は知っていましたが…)
収蔵品は、ブリヂストンタイヤ株式会社の創業者である石橋正二郎氏が、戦前に日本近代洋画の収集から始めて、戦後、日本の洋画家たちがお手本にした西洋美術を自身の審美眼を活かして収集したものを加えて、良質のコレクションとして作り上げたものです。
それから、彼は、1950年に初渡米した時に都心のビルにあったニューヨーク近代美術館に強い感銘を受け、東京京橋の本社ビルをギャラリーとして、自らのコレクションを一般公開することにして、1952年1月にブリヂストン美術館は開館したとのことです。
その後、半世紀以上を経て、今年、美術館は開館63周年を迎えたわけですが、この5月中旬より長期休館し、新築工事に入ることになったとのことです。
そのような背景からかどうかわかりませんが、今回の「ベスト・オブ・ザ・ベスト」展では、1625点管理されているコレクションの中から選び抜かれた160点が紹介されています。
実際に鑑賞した後の感想はというと、さすがに選び抜かれた作品ということで「ずぶ」の素人の私でも素敵だなあと思う作品ばかりで、気持ちの良い素敵な時間を過ごすことができましたので、「星3つ」の高評価です。
モネ、ルノワール、セザンヌ等々著名な画家の作品がいっぱいでしたが、それらの中で、理屈抜きで私個人の好みとして気に入った作品を何点か紹介しますと
パブロ・ピカソ「ブルゴーニュのマール瓶、グラス、新聞紙」1913年
*ピカソらしくないかもしれませんが、落ち着きある色合いが気に入りました。
ラウル・デュフィ「オーケストラ」1942年
*オーケストラの動きや音楽が伝わってくるようなリズミカルな感じがしました。
岡鹿之助「雪の発電所」1956年
*理系の私にとって、全体の構図、バランスが理系的で、気に入りました。
ザオ・ウーキー「07.06.85」1985年
*何か訴えかけてくるものを感じました。色合いも素敵です。
5月18日以降、しばらく休館するということなので、絵画に造詣のある方もない方も、今のうちに、是非、行かれることをお薦めします。