最近、読んだ本は

・「村上海賊の娘」(上下)・和田竜

・「株価暴落」・池井戸潤

・「海賊とよばれた男」(上下)・百田尚樹

ですが、どれも興味深く、面白く読めました。今回は「海賊とよばれた男」の感想を述べますね。

本作は、ご存知の方も多いと思いますが、第10回本屋大賞を受賞した作品で出光佐三氏がモデルです。愛国心からくる強い信念で次々に襲いかかる困難を克服していくというサクセスストリーです。



成功するまで、幾多の困難に安易な方向に全く流れず、国をあるべき姿に持っていこうとする主人公のスケールの大きい情熱と行動力、とことんまで考えきる知力、そして支えてくれる従業員を自分より大切に思い行動する態度には、本当に頭が下がりました。



なかなかできることではないし、まねなど到底できませんよね。

それらに加えて、最終的には、運を味方につけるだけの相当な努力したということでしょうね。



感動しがちな私は、電車内で涙をこらえるのにずいぶん苦労しました。基本的には「水戸黄門」や「大岡越前」でも涙が出るタイプなので()


こういう小説を読むと自分のサラリーマン人生とついつい比較しますが、私は当然主人公のような大物ではなく、自慢できるものもありません。

ただ、私は私自身で、周りには誠意と思いやりをもって、接しているつもりですし、正すべき時には上司にも意見をしているつもりです。

(スケールは非常に小さいのですが・・・)

その、プロセスを経て、自分の今の立場があるわけですが、後悔はなく、ある意味、充実した日々を過ごしてきています。

何が言いたいかというと、人間それぞれが持って生まれたものがあるし、環境や運もあると思いますが、自分のできる範囲で努力をし、後悔しないように毎日を大切にすごすことが大事ではないでしょうか。

みなさん、どのように思われるでしょうか?

最後に、違う意味で心をうたれたことです。主人公の最初の奥さんは、子供ができないことで、自分から離縁を申し出て身を引いているのですが、死ぬまで主人公を陰で見守り、その活躍と成功を喜んでいたことが紹介されるくだりです。私は男女平等論者ですので、身を引くことはナンセンスだと思いますが、主人公に対する心底からの深い愛情、思いを感じずにはいられませんでした。


以上、ちょっと硬めな読後感でした。

長いのに読んでいただき、感謝いたします。