しかし無口だ。
みんなが声を出して仕事しているのに、何故こいつは無口なのだ。
返事と言えば、
「あ、はぁ」
なんじゃそりゃ!
聞いているのかいないのか、わからないような返事。
周りのパートさんたちが逆に戸惑いを見せている。
「おいおい、新人が先輩に気を遣わせたらいかんだろう」
しかし、当のバラコはいたってマイペース。
徐々に空気がピリピリするくらいに。
しかし、驚くほど仕事ができない。
いや、する気があるのかと思ってしまう。
隣町の営業所で一体何をしていたんだろうと思ってしまった。
わが社には午前と午後にそれぞれ休憩を設けている。
そこで衝撃を受けた。しかも全員が・・・・。
無口だと思っていた、あのバラコがやたらとしゃべる。
しゃべる。
しゃべる。
しゃべる。
他の人が話をすると、
聞かない。
聞かない。
聞かない。
「何なんだこいつは。自己中か!」
その話す内容もしょぼい。
基本、男の話しかしない。
たしかに子どもはいるが独り身なので、恋愛は自由だと思う。
それでも母親としての自覚があまりにもなさ過ぎる。
周りも別に30女の恋愛話など聞きたくもない。
それでも話ができることで無口な子ではないと認識できたとみんなが感じていた。
が、
休憩が終わり、仕事に戻るとまた無口。
「そこは無口なのかよ!」
さまーず・三村ばりのつっこりをせざるを得ないような態度だ。
仕事は無口。休憩はおしゃべり。
バラコの本性が少しずつ明らかになる。
つづく