$ガマラーのブログ-ナカフラ演劇展


鑑賞日程:
6/16(土)14:00~

会場:
こまばアゴラ劇場


<あらすじ>
「ズー・ヴァリエーション」
バイト店員、竹井はどうしても動物園に行きたいので、
バイトを中抜けしたいと申し出る。
あっけにとられ、まともに取り合いたくない同僚たちだが、
彼女らを無視して、そもそもの成り行きを話し始める。
竹井の住むアパートの大家が飼っている犬についてだった…。


「きいてごらんよ、雲雀のこえを」
ある雨の夜、旅人は谷の陰で小さな家を見つける。
一晩の宿を求めてその家の戸口に立つと、
家の住人であるノラ・バーグは、旅人を迎え入れてくれたが、
家の中には、彼女の夫、ダニエル・バーグが冷たくなっており…。

「マクベスのあらすじ」
スコットランドの将軍マクベスは、戦地からの帰り道、
不思議な魔女たちに出会い、王になるとの予言を受ける…。


①は、初め、出演者が代わる代わる舞台のセッティングに出入り。
セットされしつくしたところで、なぜかセットされたはずの
イスを持ち出し、リーディングの形式で始まる。

ここであれっと思わされ、一捻り。

最初のやり取りで、竹井が
人の話をあまり聞かない人物だなと印象づけられる。
その上で、動物園に行きたいので、バイトを中抜けしたいと申し出る。
あっけにとられる同僚や観ていた観客を置きざりにして
その理由を語り始める。

要は人間と動物では理解するのが難しい、
転じて人間同士でも難しいということを
回りくどく語る。
ウザったさが不快になるか、ならないか際どいラインで
自分の考えをとにかく語り倒す。

この物語は竹井の思考、妄想を体現したら
どうなるかという実験

さらにラストで一捻りあるが、
自分で勝手に解釈をして一方的に考え語る竹井が
滑稽でかつ憐れにも映る。

だが視点を変えれば、誰にでも当てはまる問題ではないかとも観れる。
自分の考えを承認してもらいたい欲求のエスカレートしたのが
竹井として描かれているような気がして
皮肉っぷり

リーディングだが、石橋役の石橋志保さんが
自然な感じで良かった。


次の②は、ちょっと暗い話。
Bプログラム、「マキシマム・オーバードライブ」で
ちょっと抜けた感じの兄アリストを演じた洪雄大さんが
全く違う印象の役で後半見ごたえたっぷりだった。

お目当ての斎藤淳子さんはダニエル・バーグの妻、ノラ役。
ちょっと影のある感じで
これまでの自分が持っていたコメディエンヌ的な、
陽のイメージからがらっと変わって
新たな発見。ぐっと引き込まれる感じだった。

旅人役の福田毅さんは、Bプログラム「サマーキャンプ」で
先生役で山越えをしており、旅人ルック繋がりで
変にリンクしているような印象を得た。
どちらも淡々と変化する状況に対応していく様は
安心感がある。

マイケル・ダラー役の村上聡一さんは、
Bプログラム「サマーキャンプ」の
少年役とは変わって情けない青年を演じた。
死んだ夫ダニエルとの生活から脱却したいノラと
一緒に暮らそうとするも、
ダニエルが生きていると知るや、ノラを連れ出す勇気はなく、
ノラにも愛想をつかされる。

③はおまけの10分だが、
ある意味もっとも楽しみにしていた。

②の終演あいさつからそのままの形で始まる。

柿喰う客の女体シェイクスピア002「絶頂マクベス」で
斎藤さんと「マクベス」という物語を知ったわけだが、
その物語からして濃い内容をどう10分でやるのかと。

実際見たら、見事にやったなと(笑)。
寸劇と呼ぶにはおこがましい。
ちゃんとした作品になっている。

ラストの一番大事なマクベス、マクダフのやり取りもあっさり。

マクベス「女の股から産まれた?」
マクダフ「帝王切開。」

ただ単に尺を短くして、足早で忙しい展開にしたわけでなく、
要所はちゃんと抑えているので、
あらすじを抑える以上の、
十二分に良い出来だと感じた。

ラストのシェイクスピア繋がりでのオチも見事。


<キャスト>
「ズ・ヴァリエーション」
原作:オールビー『動物園物語』
出演:竹田英司・石橋志保・北川麗

「きいてごらんよ、雲雀のこえを」
原作:シング『谷の陰』
出演:村上聡一・福田毅・洪雄大・斎藤淳子

「マクベスのあらすじ」
原作:シェイクスピア「マクベス」
出演:村上聡一・福田毅・洪雄大・斎藤淳子・野島真理・石橋志保・北川麗
・田中佑弥・野島真理・小泉真希・竹田英司
色々、動き出す。

6月も半ばまで来て
夏はもうすぐそこ。

それまでにと、決めなきゃならないこと、
詰めていき、何とか来月中旬くらいを目処に
引っ越し。

ま~大変なこと山盛りで、
なんだかんだ一か月もないが、
やったるぜ、俺。
$ガマラーのブログ-ミッドナイト・イン・パリ01


「ミッドナイト・イン・パリ」公式サイト

$ガマラーのブログ-ミッドナイト・イン・パリ04

<あらすじ>
ハリウッドでの成功を手にした売れっ子脚本家のギル(演:オーウェン・ウィルソン)。
しかし、脚本の仕事はお金にはなるが満足感は得られず、
早く本格的な小説家に転身したいと処女小説の執筆に悪戦苦闘中。
そんな彼は、婚約者イネズ(演:レイチェル・マクアダムス)の両親の
出張旅行に便乗して憧れの地パリを訪れ、胸躍らせる。
ところが、スノッブ(知識・教養をひけらかす見栄張りの気取り屋)で
何かと鼻につくイネズの男友達ポール(演:マイケル・シーン)の出現に興をそがれ、
ひとり真夜中のパリを彷徨うことに。
するとそこに一台のクラシック・プジョーが現われ、誘われるままに乗り込むギル。
そして辿り着いたのは、パーティで盛り上がる古めかしい社交クラブ。
彼はそこでスコット(演:トム・ヒドルストン)とゼルダ(演:アリソン・ピル)の
フィッツジェラルド夫妻やヘミングウェイ(演:コリー・ストール)といった
今は亡き偉人たちを紹介され、自分が憧れていた1920年代のパリに
迷い込んでしまったことを知るのだった。
やがて彼はピカソ(演:マルシャル・ディ・フォンゾ・ボー)の愛人である、
アドリアナ(演:マリオン・コティヤール)と出逢い、惹かれ合っていくが…。

$ガマラーのブログ-ミッドナイト・イン・パリ03

冒頭はとにかくパリの街の表情を映す。
数分にわたって、朝~夜、天候によって
その佇まいを変えるパリが見られる。
旅行に行きたくなるわ~。

この作品を観て感じたことは、
街を愛着を持つことと
時代に愛着を持つことが
必ずしもイコールではないのではないか、ということ。

$ガマラーのブログ-ミッドナイト・イン・パリ02

主人公のギルは、1920年代、フィッツジェラルド夫妻、ヘミングウェイ、
ガートルード・スタイン(演:キャシー・ベイツ)、サルバトール・ダリ(演:エイドリアン・ブロディ)
などが活躍した時代を黄金時代と思っていた。

ギルが恋するピカソの愛人アドリアナは、
自分の時代の一昔前、ベルエポック(19世紀末から20世紀初頭)のパリに
憧れを抱いていた。

ギルはアドリアナとさらにベルエポックの時代へ
タイムスリップするが、そこで初めて気がつく。

ベルエポックで活躍した偉人、ゴーギャンらは
さらに前のルネサンスの時代が良かったと言う。

昔の時代に郷愁の念を抱くのはいつの時代も一緒だということ。

そしてアドリアナがベルエポックの時代に留まりたいと言った事で
ギルは2010年(劇中の現在)がいるべき場所であり、
現在のパリの街を愛しているということに気づく。

憧れを抱くことを否定するわけではないが、
そこから脱却すべきであることを、
ある種皮肉交じりに描いたのではないか。

$ガマラーのブログ-ミッドナイト・イン・パリ06

結局ギルは、冒頭から抱いていた、
自分の気持ちに正直になり、パリに住むことを決める。

そして、
パリに住むことに理解を示さなかったイネズでも、
自分の憧れた時代に理解を示さなかったアドリアナでもない、
現在のパリを愛する、美術雑貨店員のガブリエル(演:レア・セドゥー)を
選ぶのだった。

このガブリエル、演じたレア・セドゥーは
つい先日「ミッション・インポッシブル:ゴーストプロトコル」で
美しい女暗殺者を演じていた人だった。

$ガマラーのブログ-ミッドナイト・イン・パリ08
「ミッドナイト・イン・パリ」のガブリエラ。
$ガマラーのブログ-ミッドナイト・イン・パリ09
「ミッション・インポッシブル:ゴースト・プロトコル」のサビーヌ。

全然イメージが違う。

アドリアナを演じた、マリオン・コティヤールは、
そのミステリアスな美しさに惹かれる。
誰しもが惹かれる役にはぴったりだろう。

本当に終始、パリを愛する人のための、
そしてパリに魅力を持ってもらうための
映画だなと感じた。


【★★★】3点/5点

「ミッドナイト・イン・パリ」(原題「MIDNIGHT IN PARIS 」)(2011/スペイン、アメリカ)
■監督:ウディ・アレン
■出演:キャシー・ベイツ、エイドリアン・ブロディ、カーラ・ブルーニ、
マリオン・コティヤール、レイチェル・マクアダムス、マイケル・シーン、
オーウェン・ウィルソン、ニーナ・アリアンダ、カート・フラー、
トム・ヒドルストン、ミミ・ケネディ、アリソン・ピル、
レア・セドゥー、コリー・ストールほか